軽度の広汎性発達障害をもつ大人たち

軽度の発達障害とは、アスペルガー症候群や高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害、ADHD、LDなどを指します。

発達障害が広く知られるようになってきましたが、最近は社会にでるようになってから発達障害の診断を受ける人が増えています。

過去にはそれほど大きな問題ではなかったのに、何故今になってクローズアップされるようになったのでしょうか。

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1.軽度の広汎性発達障害やADHD、LDは大人になってからわかることが多い

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広汎性発達障害は社会性、コミュニケーション、想像力に特徴を持つ、脳の機能障害です。

ほとんどの人が特定の感覚的な刺激に過敏で、強いこだわりを持っています。

広汎性発達障害には、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害などがあります。

知的障害の見られる自閉症の場合、日常生活を一人でしていくのは困難なので、常に誰かの助けを必要としますが、知的障害のないアスペルガー症候群、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害の人は、日常生活にほとんど支障がありません。

知的障害のない広汎性発達障害の人の中には、IQが120以上ある人がいることも知られており、学校の成績も優秀です。

本人はいろいろと困難さを感じていながらも、学校の成績がそれなりに優秀で、人に迷惑をかけるようなことがなければ、学校生活はやっていけるのです。

発達障害のADHD、LDにも同じようなことがいえます。

日常生活にそれほど支障がなく、特定の学習が苦手くらいなら、本人も、周りの人も分からずに放置してしまうことが多いのです。

近年、発達障害が知られるようになり、早期発見や早期療育の重要性が言われるようになりましたが、いままでの世代はそれほど大きな問題として取り扱ってきませんでした。

発達障害は先天的な障害であり、大人になってから発症することはありません。

学生時代は発達障害とは知らず、問題なく卒業することができますが、社会に出て就職するようになると、主体性や仕事をする能力、臨機応変さが求められるようになり、社会に適応できなくなる場合があります。

職場で人間関係に悩んだり、仕事のトラブルに戸惑ったりして発達障害を自覚する人や、体調を崩し、うつ病などの二次障害を起こしたことがきっかけで、発達障害が発見される人などが増えているということです。

2.軽度の広汎性発達障害を持つ大人の特徴とは

大人になって発達障害に気づく人たちはどのような特徴を持っているでしょうか。

軽度の広汎性発達障害の大人も子供と同じように、社会性、コミュニケーション、想像力に特徴があり、感覚的な過敏さ、強いこだわりを持っています。

○自分の興味のあることに深い関心を示すので、周りがよく見えない。

○人間関係が苦手で、3人以上の会話は難しいと感じる人が多い。

○一つのことはこつこつこなすが、一度に複数のことを頼まれても処理できない。

○曖昧な表現や、冗談が理解できないことが多く、よく空気が読めないといわれる。

○臨機応変な対応ができず、仕事に支障をきたすことがある。

○思ったままを口に出してしまい、相手を傷つけてしまうこともある。

○五感から入ってくる刺激に敏感な場合がある。

○LDを持っていると簡単な計算ができなかったり、「書く」、「読む」、「聞く」ことに困難を示す人がいる。

○仕事でのミスが多い。

○新しい場面や状況の変化、予期せぬ出来事に弱く、イライラ・不安が起きやすい。

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3.軽度の広汎性発達障害を持つ大人が直面する問題

軽度の広汎性発達障害、発達障害の人たちが、青年期や大人になってから発見されることが多いというのは、自分も周りの人も理解しにくい点にあると思います。

日常感じる些細な生きづらさは、ときにはその人の性格や個性として捉えられます。

本人が生きづらいと感じることをあまり人には話さないだろうし、命に関わるというような問題でもないので、診察を受ける機会がないまま成長してしまう人もいるだろうと思います。

軽度の広汎性発達障害、ADHD、LDの人たちは、高校を卒業後や、就職してから、また、一人暮らしを始めるようになってから、問題に直面することが多いようです。

親元にいた人が一人暮らしをするようになると、近所づきあいから、金銭管理、掃除、食事、生活の全てを一人でやらないといけなくなります。

社会にでると、臨機応変に対応しなければならない場面が多くなり、軽度の広汎性発達障害、ADHD、LDの人たちは、厳しい環境下に置かれることになります。

社会に適応できない自分を責めてしまうことや、一人で悩むことが多くなり、自己評価を下げてしまい、心身ともにストレスをうけることになります。

統合失調症やパーソナリティ障害、摂食障害、不眠症、うつ病などの二次障害を起こすようになり、病院を訪ねる人が多くなっているといいますが、そのときになって今まで気づかないでいた発達障害があったということを知るようになるのです。

また発達障害があることを知らずに、精神分析的な精神療法をほどこしても、あまり効果が見られないことがわかっていて、根底に発達障害がある場合には、発達障害にあわせた療育や薬の投与をすることでよくなるといいます。

4.軽度の大人の広汎性発達障害、発達障害の人達がするべきこと

軽度の発達障害をもつ人は一見障害があるようには見えません。

周りは普通の人だと思っているので、定型発達の人にとって当たり前のことを要求されるし、何故できないのかと非難されることもあると思います。

自分は一生懸命やっているのに、周りからは怠けていると思われたり、ふざけていると叱られたり、悪口を言われたりすることがあります。

軽度の広汎性発達障害に気づかないまま大人になった人たちは、周りから理解されにくく、このような環境におかれやすいといえます。

もし日常生活や、社会生活で困難を感じると思うなら、専門の医師に相談されることをおすすめします。

相談することによって、今まで生きづらいと思っていた原因が明らかになり、適切な支援を受ける方法が提示されるかもしれません。

就職が難しいと思っていた人も、障害者手帳を取って、障害者枠で就職することができます。

言い方が悪いかもしれませんが、一般の会社では毎日ストレスを受けていた人が、障害者枠で優秀な人材として働くことができます。

自分に障害があることを認めるのはとても勇気がいることかもしれません。

しかし、将来的な見つめ方をするなら、自分の特性をよく知り、自分にあう生き方を見つけた方が、社会的にも貢献することになるのではないでしょうか。

まとめ

大人の発達障害の人が増えているというのは、社会的な背景や、環境が変ってきたことにより、今まで広汎性発達障害、ADHD、LDに気づかずに大人になった人たちが、障害に気づいてきたということなのでしょう。

広汎性発達障害の人たちは、情報処理能力にばらつきがあるといわれ、そのために社会に適応しにくい特性を持っているといいます。

定型発達の人に比べると独創的な世界を持っていたり、子供の頃は問題児だったという話をよく聞きます。

軽度の広汎性発達障害、発達障害をもつ人は、自分を無理にこの世界に合わせようとすることはありません。

この特性は大人になったらなくなるというものではないので、なるべく早い時期に自分のことをよく知り、持っている能力を伸ばしていくことが大切です。

自分をこの世界に合わせようとするのではなく、自分の関心は何に向かっているのか、どんなことをしたいのかを見つけ、得意分野を生かす仕事に転職するのも一つの方法です。

発達障害といわれる人達に向いている職業というのは、研究者、科学者、起業家、芸術家、、、など、ひとつのことを探求していく仕事や、クリエイティブな仕事などが向いているようです。

発達障害があることをマイナス面だけに捉えるのではなく、より良い方向に生かしていけることを願っています。

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