広汎性発達障害の人の独特な記憶力

広汎性発達障害の人は記憶力がいいということを聞いたことがあるでしょうか。

記憶力がいいと、テスト勉強の時便利だなあと思いませんか。

彼らの中には本当に驚異的な記憶力をもつ人たちが存在します。

広汎性発達障害の人は、定型発達の人と比べると、独特な記憶の仕方をするようですが、すべてがいいことばかりではないようです。

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広汎性発達障害の人の驚異的な記憶力

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広汎性発達障害の人が記憶力に優れているというのは本当でしょうか?

世の中には一度見ただけで本の内容を暗記してしまう小学生、一度聞いただけでメロディーを覚えてしまうピアニスト、一目見た景色を絵にしてしまう画家、何十年後の何月何日は何曜日といった質問に答えられるというような驚異的な記憶力の持ち主が存在します。

このような驚異的な記憶力を発揮する人達のことをサヴァン症候群といいます。

サヴァンとはフランス語で賢人という意味で、膨大な量の書籍を一回読んだだけですべて記憶し、さらにそれをすべて逆から読み上げるという、驚異的な記憶力を持った男性を医師が発見したことから始まります。

興味深いことにはこの男性は通常の学習能力は普通であったということです。

サヴァン症候群は自閉症の10人に1人、脳損傷あるいは知的障害者の2000人に1人の割合で存在するといわれています。

サヴァン症候群の人が何故このような能力を持つのかは分かっていませんが、てんかん発作を起こすなど脳に損傷を受けている場合が多いそうです。

人間の脳は一部がダメージを受けると、その損傷箇所を補うために、通常であればほとんど使われない部分を使うようになるケースもあるそうです。

サヴァン症候群の人はコミュニケーション能力が低いという一面もあり、左側頭葉の損傷が残存する右大脳半球の発達と関係していると説明されることが多いですが、解明には至っていません。

記憶力のいい広汎性発達障害の人の共通点

広汎性発達障害の人には知的障害のある人とない人がいますが、優れた記憶力やこだわり、集中力を持っていることが多いということが知られています。

広汎性発達障害の人は自分の興味のあることに深い関心を示す傾向があるので、1点集中して1つのことに取り組むと、得意分野で才能を発揮する人が多いようです。

知的障害のない広汎性発達障害の人は成績も優秀で、理数系を得意とする研究者や科学者の方にも多いことが知られています。

システムエンジニア、プログラマー、IT関係で有名な方々が発達障害だったということはよくあります。

理数系に強い人ばかりではなく、著名な作家、漫画家、芸術家、感性の優れた方にも多数いらっしゃるようです。

さらに、これらの方達は子供の頃は問題児だったというエピソードがついて回ります。

大器晩成型といえそうですね。

広汎性発達障害の人の独特な記憶力

記憶というのは3つの感覚記憶、短期記憶、長期記憶に分類されます。

感覚記憶というのは数秒間保持される記憶、短期記憶は数分間、長期記憶は半永久的に保持される記憶です。

わたしたちの脳は無意識のうちに、五感から入ってくる情報が必要か必要ないかを瞬時に振り分けているといいます。

あまり印象に残らないことはすぐ忘れてしまいますが、映像で見たり、関心を持っていることなど印象に残ったことはいつまでも記憶に残ります。

すばらしい体験や、衝撃的な出来事、トラウマになってしまうような事件などはいつまでも忘れることができません。

定型発達の人の多くは物事を言語で考えているといいます。

状況について考えたり記憶したりする時、言葉やアイディア、概念を用います。

一方広汎性発達障害の人達は映像記憶力が優位であるといわれています。

広汎性発達障害の人は実際に頭の中に画像や、絵を描くことで状況を理解し、それを記憶するといいます。

映像はとても具体的で正確で詳細に記憶に残ります。

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広汎性発達障害の人の記憶力のメリットとデメリット

五感を通して入ってくるさまざまな情報は、脳の海馬を経由して振り分けられ、重要な情報は側頭葉に保存されるといいます。

定型発達の人は重要でない情報を忘れるということによって、重要な情報は思い出しやすくしているというわけですが、広汎性発達障害の人の映像で取り込まれた記憶は、長期記憶に保存されいつまでも残るといわれています。

広汎性発達障害の人は短期記憶はすぐ忘れてしまいますが、長期記憶が膨大です。

特に興味のあることに対して深い関心を持つ傾向にあるので、興味の対象に対しての集中力、記憶力は定型発達の人の想像を超えるものになるようです。

一見記憶力が優れているというのはいいことのように思えますが、実はそうでもないのです。

全ての事象が経験した時と同じように、いつまでも記憶に残っていたらあなたはどうでしょうか?

つらい悲しみや苦しい思い出、昔の些細なことまで鮮明に記憶しているとしたらどうでしょうか?

広汎性発達障害の人は実際にそうだと告白しています。

楽しい思い出だけだったらいいのですが、残念なことに子供の頃から辛い経験をしている人が多いです。

広汎性発達障害の人は長期記憶が良すぎる分、嫌なことがいつまでも鮮明に残り、フラッシュバックの原因になるといいます。

記憶力が良いといわれる反面、弱い部分をうまくカバーしながら人生に生かさなければなりませんね。

子供を持つ親として心に留めておかなければならないことです。

定型発達の大人たちから見ると、広汎性発達障害の子供たちはとても変った子供たちです。

広汎性発達障害の人の子供時代は、空想家だったとか、先生の話をきかずに授業中に関係ないことをやっていたとか、いたずらばかりやっていたとか、学校を退学させられたとか、好奇心の塊だったとかエピソードに事欠きません。

周りからはふざけている、努力が足りないと評価されたのだと思いますが、本人はまじめに、自分の興味の対象に深い関心を注いでいたのです。

まとめ

息子の場合、彼は1回来た場所は、次に来たときにも道順などよく覚えています。

同じような建物があって分かりにくい場所なども、わたしよりよく覚えているので、そういう視覚的な記憶力がいいのかなと思います。

子供に指示を出す時も、口で何回言ってもわからないけれど、カードや目に見える形で示してあげると理解しやすいようです。

広汎性発達障害の人には口頭で伝えるより、メモにしたり、絵や図を使って説明すると理解しやすいというのも、言語よりも映像で記憶する傾向があるからだということが分かります。

曖昧な言葉が理解しにくいというのもわかるような気がします。

広汎性発達障害の人が自分の興味の対象に深い関心を向けるということは、部分的にはよく見えるけど、全体像が掴みにくいということです。

だから一つのことはきちんとできるけど、複数のことを同時にできないというようなことが起こってくるようです。

人と会話をする時に、目に入ってきた印象などをストレートに言葉に出してしまうのも、相手がどう思うかとか、暗黙の了解などは考えられない、全体像を掴みにくい特性を持っているからだと思います。

本人が至ってまじめなのに、誤解されやすい一面を持っている広汎性発達障害の人達ですが、記憶力の良さは認められているので、さらに各自の得意分野を見つけて力を発揮してもらいたいですね。

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6 Responses to “広汎性発達障害の人の独特な記憶力”

  1. より:

    なんか読めば読むほどこれじゃねーかと思う

    サヴァンではないが記憶がみょうにいいとか映像で考えちゃってるからフラッシュバックしやすいとかガキの頃問題起こしてたとか得意分野は特異wなほど得意な反面普通のことは苦手だったりな。

    言葉を文字通りしか捉えないとかはないしアスペまではいかないかもしれんけど発達障害なんだろうなとは思う。

    • mina より:

      あ様
      コメントありがとうございます。
      返信が遅くなり申し訳ありません。
      映像で記憶するというのは、より鮮明に具体的に残るのでしょう。
      良い面と悪い面はあるかもしれませんが、わたしは、それは先天的に与えられた才能であると考えます。
      得意分野でその才能を生かせるといいですね。

  2. より:

    私も同じくです。学生の頃ある事を嫌だと断らなかった事により人生が変わった。あの時の事が何十年も頭の中に鮮明に残り悔やんでしまいます。他の楽しい事を上書きして忘れようと思うけどあまりにも辛すぎたから毎日四六時中頭に浮かんでるのが異常なほどです。今から先は幸せになり忘れたいです。

    • mina より:

      い様
      コメントありがとうございます。

      辛い記憶がよみがえってくるたびに、もしご自分を責めておられるのだとしたら、とても辛いことです。
      そのことは何かしらご自分を成長させるものであったと思うんです。
      今までの考え方を少しづつ良いほうに変えていきましょう。
      これからの人生が良い方向に向かわれることを願っています。

  3. a より:

    私は女ですけれど、筆者さんの息子さんと同じように道一回通っただけで、すぐに覚えることができます。その道を通ったら急に画像みたいなのが頭の中にでてきて”あー、ここ、ここ”みたいな感じでいつの間にか覚えてます笑暗記系もかなり得意ですね笑長いこと頭を使って写真にして覚えると頭がすごく痛くなりますけど笑ですが、直ぐに覚えれないこともあるのでサヴァンかどうかも分かりません。自分は通常とサヴァンの間だと思ってますけど、、笑

    • mina より:

      a様
      コメントありがとうございます。
      映像記憶ができる方の話を聞くと、画像で記憶されるようですよね。
      日本史の年代などを覚えるのが得意だという方は、参考書のページが丸ごと頭の中に入るみたいな話を聞き、すごいなあ、羨ましいなと思うことがあります。
      記憶力がいいというのは、良い面もあれば悪い面もあります。
      考え方によりますが、その能力は多くの人の助けにもなるし、社会に貢献する力にもなります。
      是非、これからの人生に生かしていってくださいね^^

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