軽度の広汎性発達障害は精神障害者保健福祉手帳がもらえない?手帳の等級と取得方法

広汎性発達障害の人は障害者手帳の申請をすることができます。

知的障害のある人は療育手帳を、知的障害はないが、二次障害としての精神症状が出ている場合などは、精神障害者保健福祉手帳を取得して支援を受けることができます。

地域によっては申請しても手帳がもらえないことがあるといいます。

申請方法や等級、どのような支援を受けられるのかについて調べてみました。

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広汎性発達障害者に交付される福祉手帳

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発達障害の人は障害の程度にもよりますが、福祉手帳を申請することができます。

息子のように知的障害の基準を満たす広汎性発達障害者には療育手帳が交付されます。

障害の区分や等級は、IQや日常生活動作などを総合的に判断して認定されます。

この認定区分や等級は各自治体により異なるので、知能が境界領域にある人たち(IQ75~85)は療育手帳の申請が認定されないこともあります。

境界知能の人たちは日常生活に困難さを抱えているにもかかわらず、支援を受けられない人も多いそうです。

発達障害の診断を受けて、知的障害の基準を満たさない場合、精神障害者保険福祉手帳を申請しましょう。

発達障害と精神障害者保険福祉手帳

精神障害者保健福祉手帳の対象は、精神障害により長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある人です。

統合失調症、気分障害、非定型精神病、てんかん、中毒精神病、器質性精神障害(高次脳機能障害を含む)、発達障害およびその他の精神疾患を対象とし、療育手帳を有する知的障害者が精神疾患を合わせて有している場合にも交付対象となります。

更に細かい部分は自治体によっても多少違うようですが、手帳を取得すると様々な支援を受けられるようになります。

平成28年1月1日より、行政手続きにおける特定個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部が施行され、個人番号の利用が開始されます。

これに伴い、精神障害者保健福祉手帳の申請・届出書にも個人番号の記載が必要となります。

精神障害者保険福祉手帳を取得するには、医師による診断書が必要になりますが、『初診日から6ヶ月以上経過していること』という条件があります。

ただし、初診日は、手帳交付を求める精神疾患について、初めて医師の診療を受けた日になるので、診断書作成医療機関での初診日とは限りません。

療育手帳は知的障害(精神遅滞)があるという医師の診断書と、児童相談所での判定を元に、認定されればすぐに手帳発行になりますが、精神障害者保険福祉手帳の場合は、精神科を初診してから半年以上たたないと申請が受け付けられません。

進学や就職などの節目となる時期に思い立っても、すぐには手帳を取得できないので、あらかじめ準備しておいたほうが良いと思います。

広汎性発達障害者のための精神障害者保健福祉手帳の申請方法

申請者は障害者本人となりますが、保護者や医療関係の職員等が、申請書類の提出や手帳の受け取り代行をすることができます。

申請用紙は本人の居住地の市町村にあり、必要書類を添付の上提出します。

申請に必要な書類(千葉県の場合)

  • (1)申請書
  • (2)写真(サイズは縦4cm横3cm、1年以内に撮影したもので、上半身脱帽で一人で写っているもの。写真の裏に氏名、お住まいの市町村名をお書きください。)
  • (3)診断書(所定の様式のもので、初診日から6ヶ月以上経過した時点のもの)または障害年金証書の写し、または精神障害を事由とした特別障害給付金受給資格者証)の写し

なお、障害年金証書の写し、または障害者特別給付金受給資格者証の写しを添える場合は、さらに次の書類が必要です。

  • (a)一番最近の年金振込通知書の写し又は一番最近の年金支払通知書の写し
  • (b)年金事務所又は共済組合等に照会するための「同意書」

手帳の有効期限は2年。更新の手続きは有効期限の3ヶ月前から行うことができます。

わたしの居住地では保健センターから更新時期を知らせてくれますが、そうでないところもあるそうなので有効期限は忘れないようにしておきましょう。

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精神障害者保健福祉手帳の等級と受けられる支援

精神障害者保険福祉手帳は1~3級までの等級があり、精神疾患の状態とそれに伴う能力障害の状態の両面から総合的に判断されます。

1級…精神障害であって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの(他人の援助を受けなければ、ほとんどの身辺自立ができない)

2級…精神障害であって日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの(他人の助けを借りれば日常生活ができる)

3級…精神障害であって日常生活もしくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活もしくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの(一部他人の助けを借りて日常生活、社会生活ができる)

障害年金証書の写しを添付して申請することも出来ますが、その場合は年金の等級と手帳の等級は同じものになります。

●全国共通で行われているサービス

・公共料金等の割引

・NHK受信料の減免

・税金の控除・減免

・所得税、住民税、相続税、贈与税の控除

・自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)

・生活福祉資金の貸付

・手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント

・障害者職場適応訓練の実施

●地域によって行われていることがあるサービス

・公共料金等の割引

・鉄道、バス、タクシー等の運賃割引

・携帯電話料金の割引

・上下水道料金の割引

・心身障害者医療費助成

・公共施設の入場料等の割引(水族館・動物園・映画館・美術館・博物館など)

広汎性発達障害の人が精神障害者保健福祉手帳を持つということは

精神障害者保健福祉手帳は、名前のとおり精神障害者のための手帳です。

手帳があることで受けられる支援はいろいろありますが、精神障害者だと証明するような手帳を所持するということはどうかな、、と躊躇してしまう方もいるようです。

まだまだ日本では、障害者に対する偏見があり、障害をオープンにすることは簡単ではありません。

また、家族の反対があり、手帳の申請をしない方もいることでしょう。

就職するとき、障害のことを明らかにするのか、隠しておくほうが良いのか、悩んでいる方も多いと思います。

何かと他人の目は気になってしまうものですが、プラスの面とマイナスの面を知っておきましょう。

精神障害者保健福祉手帳があることのプラス面

・ハローワークで障害者枠の求人に応募できる

・障害をオープンにすることで職場で不安を抱かなくてすむ

・病院の通院時間を確保できる

・会社で面接を受ける際に、支援者に同行を依頼することができる

・職場でトラブルがあったときにも理解を得られる

精神障害者保健福祉手帳があることのマイナス面

・就職活動の幅が狭くなる

・職場で偏見の目を向けられる

・単純作業を任されるかもしれない

精神障害者保険福祉手帳を持つか、持たないか、どちらを選ぶのかは本人の選択になりますが、障害を隠して働き続けるのは、かなりのストレスを抱えることにならないでしょうか。

まとめ

障害者手帳には精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、身体障害者手帳の3種類がありますが、精神障害者保健福祉手帳は、表紙に障害者手帳とだけ書かれています。

それくらい精神障害という言葉のイメージがよくないからなのでしょう。

知的な遅れのない広汎性発達障害、ADHD、学習障害を持つ人が、障害があることを知らずに大人になったときに、社会に適応できず挫折することがあります。

そういう人たちが診断を受け、福祉手帳を申請しても、地域によってはもらえないこともあります。

手帳申請の窓口は役所の福祉課が担当していますが、発達障害者の精神障害者保健福祉手帳の取得は、まだ数が少ないこともあり、役所の職員が知らない場合もあるとのことです。

そのときは「精神障害者保健福祉手帳の申請をしたいので、都道府県に確認してほしい」と伝えてみましょう。

発達障害の人が必要な支援を受けることは悪いことでも、恥しいことでもないのです。

ご自分の特性を理解し、より社会に貢献していきましょう。

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5 Responses to “軽度の広汎性発達障害は精神障害者保健福祉手帳がもらえない?手帳の等級と取得方法”

  1. k.t より:

    社会保障も絡んでくるのでもう少し取得しやすくしてほしい

    • nakamura より:

      k.tさん、コメントありがとうございます。
      療育手帳に比べると精神障害者保険福祉手帳は時間がかかりますね。

  2. さとる より:

    障がい年金が受給できないんですよね、広汎性発達障害ならびにADHDの人は。
    アスペは出来るらしいんですが、上二つは現時点では出来ないそうです。

    • nakamura より:

      さとるさん、コメントありがとうございます。
      知的障害のない発達障害、ADHDの場合は、障害が原因で日常生活や就労に支障がある場合、二次的な精神疾患を患っている場合等は障害年金の対象になる可能性があるそうです。役所よりも経験のある社会保険労務士に相談するのもいいかもしれませんね。

    • ひろみつ より:

      広汎性発達障害で障害年金を現在受給しています。

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