発達障害と手帳の種類とメリット・デメリット

発達障害の子供や大人は、障害者手帳を申請・取得することができます。

以前は、アスペルガーやADHDの人は、うつ病などの精神疾患を併発しないと、手帳をもらえないといわれていましたが、2010年ごろからは、発達障害の方の障害者手帳取得が可能になっています。

手帳の種類や、申請の仕方、手帳を持つことによるメリット・デメリットについてお伝えします。

スポンサードリンク



発達障害の人が申請できる手帳の種類

certificate_booklet

障害者手帳には、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類があります。

身体障害者手帳は、身体障害のある人が各種の援護を受けるために必要な手帳で、上肢、下肢、体幹、目、耳、言語、心臓、呼吸器、腎臓、ぼうこう又は直腸、小腸、免疫、肝臓等に障害があるため、日常生活が著しく制限を受けている方が対象になります。

療育手帳は、児童相談所又は障害者相談センターにおいて、知的障害と判定された方が対象になります。

発達障害で知的障害、又は精神遅滞の診断を受けた方(自閉症スペクトラム、広汎性発達障害、自閉症など)が該当します。

精神障害者保健福祉手帳は、一定の精神障害の状態に該当する人を対象としています。

知的障害者を除いた、精神障害のため長期にわたり日常生活、又は社会生活への制約がある方が対象です。

発達障害で知的障害の見られない方(自閉症スペクトラム、広汎性発達障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症、ADHD、学習障害など)が該当します。

異なる障害が重複する場合には、障害手帳が複数交付されることがありますが、複数の手帳を持っているから優遇されるということではありません。

あくまでも、障害の種類が異なることを区別するために、複数の手帳を持つというだけのことです。

・身体障害者手帳+療育手帳

・身体障害者手帳+精神障害者保健福祉手帳

知的障害のある発達障害の人が申請できる療育手帳

発達障害の子供(大人も含む)で知的障害もある場合は、療育手帳を取得するのが一般的です。

知的障害や精神遅滞というのは、IQ70以下を基準にしており、IQ75~IQ85は境界知能といわれて、自治体によっては、知的障害に入ったり、入らなかったりするようです。

療育手帳は市区町村の福祉課の窓口で申請できます。

18歳未満は児童相談所、18歳以上は都道府県の障害者福祉センターなどで、IQテストや面接をして、医師の簡単な診察を受け、判定を受けます。

判定には、幼いころの様子をよく知る家族の同行や、幼いころの様子がわかる学校の通知表などの資料の提出が求められることがあります。

療育手帳は判定から1~2か月で結果が届き、手帳が交付されます。

手帳の有効期限は、2年から5年程度で、障害の程度を再判定をして、更新する自治体が多いようです。

成人後は有効期限がなく、ずっと無期限で使用できる自治体もあります。

有効期限が切れて再判定を受けないと、手帳が使えなくなったり、再判定の結果によっては、手帳がもらえなくなることもあります。

療育手帳の有効期限は、住んでる自治体によって違うので、自分の住んでる役所の福祉の窓口に確認してみましょう。

知的障害のない発達障害の人が申請できる精神障害者保健福祉手帳

知的に遅れがない発達障害の場合は、精神障害者保健福祉手帳を申請・取得できます。

今までは、アスペルガーやADHDの人たちは、取得が難しいといわれていましたが、障害者自立支援法が改正され、精神障害者保険福祉手帳の対象者に発達障害者が含まれると明記されたことにより、申請をすることができます。

精神障害者保健福祉手帳は、療育手帳に比べると、申請が簡単ではありません。

というのは、発達障害を正確に判定するためには、一定期間続けて通院し、症状が続けて現れることを医師が確認する必要があります。

精神障害者保健福祉手帳を申請するのに、診断書【精神障害に係る初診日から6か月を経過した日以後の日に作成され、作成日が申請日から3か月以内のもの】又は、精神障害を支給事由とした障害年金もしくは特別障害給付金を現に受給していることを証する書類(年金証書等)の写しが必要です。

こちらの記事も御覧ください⇒軽度広汎性発達障害と精神障害者保健福祉手帳の等級と申請

精神障害者保健福祉手帳は、2年ごとに更新があります。

スポンサードリンク



発達障害の人が手帳を持つメリット

1.税制上の優遇措置

所得税・住民税の控除・贈与税の非課税・相続税の障害者控除(税務署)、 預貯金の利子等の非課税、自動車税の軽自動車税及び自動車取得税の非課税など。

2.生活保護の障害者加算(1級・2級)

生活保護受給者の方については障害者加算の認定を受けられる場合があります。

3.県・市営住宅優先入居について

自治体によっては手帳をもつ人と同居している家族について、優先入居制度が設けられる場合があります。

4.施設利用料の減免

公共施設などの利用料の割引が受けられる場合があります。

5.NTT無料電話番号案内

6.携帯電話の割引サービス

携帯電話の基本使用料金等が割引されます。

詳しくは各社にお問い合わせください。

7.NHK受信料の減免

8.特別支援学級へ通うことができる

9.障害の程度により手当が支給される

10.手帳があることによって、障害者枠での就職ができる

・ハローワークでの障害者枠での職探し、ジョブコーチによる支援が受けられます。

・職場で障害のことを隠さなくて良い

・様々な支援制度を利用することができる

・会社で面接を受ける際に、支援者に同行を依頼することができる

・職場で業務上の問題や人間関係のトラブルなどがあった際に理解を得られる

・仕事で疲れたときに、適度に休憩をもらえる

◎手帳の種類や等級により、受けられる支援と受けられない支援があります。

また、支援制度は地域により違うので、必ず管轄の福祉課の窓口に確認してください。

発達障害の人が手帳を持つデメリット

発達障害の人が手帳を持つことで、デメリットを感じるかどうかは人によって異なるかもしれません。

軽度の発達障害の人は、職場に障害のことを知られたくない人もいます。

手帳の種類によっては、自分は精神障害者であることを認めると共に、第三者に知らせることになります。

周りの偏見の目にさらされることもあるかもしれません。

障害者枠の就職は、単純作業的な仕事が多いかもしれません。

清掃作業、ショッピングモールのブティックやデパート、ドラッグストアーのバックヤード(裏方)などです。

日本の社会では、まだまだ、障害をオープンにして働くということに、抵抗のある方がいるかもしれません。

しかし、長期に渡って、障害をオープンにしないで働くのは、かなりのストレスを抱えることになるでしょう。

後日、障害者手帳を持つことのメリットがなくなった時は返還することもできます。

障害の特性により、日常生活にも影響が出てしまうなら、まず働き始める時は障害者枠で数年働いて、基本的なスキルを身に付け、仕事自体や社会人らしいコミュニケーションに慣れてから、一般枠の求人に挑戦していくといったキャリアプランも考えられます。

まとめ

発達障害の人が手帳を持つことのメリット、デメリットは人によって違うのかもしれません。

知的障害があり、日常生活にも支障のある方、知的障害はないけれども、障害の特性が強く出てしまい、社会生活に適応できない方は、手帳を持つことによって、多くの支援を受けられます。

しかし、日常生活を普通に送れる人、経済的問題のない人は、あまり手帳を持つ意味がないと思う方もいることでしょう。

手帳の種類や、等級によって、受けられる支援が変わってくるかもしれませんが、息子は手帳のお陰で、今までも沢山の支援を受けてきました。

世間の目は気になるかもしれませんが、発達障害を自分自身がどのように受け止めて、社会参加をしていくかということが大切だと思います。

企業も障害者雇用を義務付けられているので、年々障害者雇用は増えています。

障害に理解のある企業で働くこともできるし、ジョブコーチをつけてくれるところもあります。

就職を目指している方は、どのような仕事をしたいのか、そのためにはどのようなスキルが必要なのか、向き、不向きはあるのか、自分の特性を知って十分に準備しましょう。

スポンサードリンク



コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ