発達障害の人が仕事が続かない理由と対策

発達障害の人はコミュニケーションをとることが苦手で、ひとつの仕事はできるけれど複数の仕事を任されるとうまくいかなかったり、突然の予定変更に弱かったり、仕事をなかなか覚えられず、ミスが続くということがあります。

発達障害の人の多くが仕事が続かないという悩みを持っているようです。

スポンサードリンク



発達障害の人が仕事が続かない理由

a1640_000252

発達障害の人がアルバイトや仕事を始めるとうまくいかないのは、定型発達の人とは違う物事の捉え方、情報処理の仕方をするからです。

発達障害は広汎性発達障害、ADHD、LD等の総称です。

広汎性発達障害には自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などが含まれ、社会性、コミュニケーション、想像力の質的差異が見られます。

重度の知的障害を持つ自閉症の方から、知的障害のないアスペルガー症候群、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害の方までがここに含まれます。

障害の重い方は、発見も早く支援を受けられるのですが、軽度の発達障害の人は知的には問題がないので、支援を受けられないことが多いです。

広汎性発達障害の方は物事の全体像を見ることが苦手で、部分的に捉える傾向があり、一つのことはできるのに、複数のことを同時に処理することが苦手といわれます。

コミュニケーションにおいては、話している相手の気持ちや意図を汲み取ることが苦手で、相手に関心を持たない、自分の意見を一方的に話す、その場に合わない会話をしてしまうということがあります。

自分の意見をわかりやすく伝えることも苦手で、一度に沢山のことを言われると困ってしまいます。

仕事面においては一つの仕事は行うことができるのに、一度に複数の仕事ができない、予定が突然変更されると不安になる、キレる、パニックになるということがあります。

また、社会性、コミュニケーション、想像力の質的差異に加え、感覚過敏(聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚)のある方が多いです。

仕事でミスをして大声で怒鳴られると、感情のコントロールができなくなる人もいます。

ADHDの方は落着きがない、片づけられない、段取りが組めない、優先順位がつけられない、忘れ物やミスが多い、時間が守れない、集中力が続かず気が散りやすい等の特徴を持っています。

LDの方は読み書きができない、簡単な四則計算、割合計算ができないことにより、マニュアルが読めない、メモが取れない、報告書が書けない等の深刻な問題があります。

なかなか仕事が覚えられない、自分の考えをわかりやすく伝えられないということも、仕事が続かない要因になっているようです。

発達障害の特性を複数併せ持っている方、特性が顕著に現れない方がいますが、高度な協調性や対人スキル、臨機応変な対応、複数の異なる要求を同時進行でしなければならない仕事には向いていないといえるでしょう。

発達障害の人が皆、同じ態度や行動をするわけではありません。

人が大勢いるところが苦手な方、人と話すのが好きな方、静かな場所が落ち着く方、好奇心旺盛で積極的な方、探究心のある方、空想好きな方など、個人差があるので、ご自分の特性をよく理解して仕事を選ぶことが大切だと思います。

軽度の発達障害があることを知らずに仕事についてしまうと、本人も、受け入れる側も対応できないため、仕事が続かないことになってしまうようです。

発達障害者の仕事が続かないことと二次障害の関係

軽度の発達障害の人は、高校までは勉強のできる人が多いそうなのですが、社会に出ると同僚や上司、顧客との人間関係が不器用で、時間や金銭管理、私物管理、感情コントロールなどができなくなる人がいます。

仕事がうまくいかなくなると、職場で孤立するようになり、体調を崩して出社できなくなり、うつ病、不眠症、ひきこもりなどの二次障害を引き起こす可能性があります。

深刻なのは、多くの大人の発達障害者が精神疾患を合併していることです。

仕事でミスが続くと、本人は真面目にやっていても、周囲からはやる気が無いように見えてしまいます。

本人ももどかしさを抱えながら働くうちに、人と接することに不安や恐れをもってしまい、仕事が長く続かないということになります。

現在大人で「引きこもり」状態にある人は、20代から40代が中心で、最近は50代の方もいるということです。

ひきこもりは本人が辛いのはもちろんですが、家族に暴言を吐いたり、暴力を振るうこともあり、その家族にも大きな負担になっています。

発達障害のある人が進学や就職を考えるとき、いきなり1人暮らしをはじめないほうがいいそうです。

今まで親がやってくれていたことを、すべて自分ひとりでやらないといけないので、精神的なダメージを負い、生活が破綻することもあります。

成人した人の中には発達障害未診断の方もいらっしゃいます。

成人してから診断を受ける人も増えているので、発達障害者支援センターや管轄の福祉課へ相談し、支援を受けることをお勧めします。

スポンサードリンク



発達障害者の特性を生かした仕事の選択を

広汎性発達障害の方は、パターン化した仕事はよくできる、1つのことに集中して作業を行える、正直で真面目な方が多く、ルールはきちんと守るという良い面があります。

大きい音や人の多いところが苦手な方は、静かな環境で仕事をすると、ストレスを減らすことができます。

見通しのつかないこと、予定通りにことが進まないと不安になる方もいるので、指示は必ずメモを取り、スケジュールはボードを作り視覚化しましょう。

研究者、科学者、塾の講師、調理師、プログラマー、翻訳家、作家、在宅ワーク、デザイナー関係等は広汎性発達障害の方に向いているといわれる仕事です。

ADHDの方は、本来決められたことを行うよりも、新しいことや興味を引かれる方向に向かおうとする、エネルギッシュな方が多いようです。

起業家、芸術的・音楽的能力を生かす仕事、何かを作り出すクリエイティブな仕事が向いていると言われています。

LDの方はジョブコーチをつければ、ある程度の仕事が可能だといわれています。

ご自分の苦手意識のある部分にきちんと取り組み、その姿勢を理解してくれる職場を選択しましょう。

発達障害者の仕事と関係する就労支援機関と制度

ハローワーク(公共職業安定所)障害者コーナーがあります。

障害者職業センター

職業相談、職業適性検査、職業全訓練

●障害者トライアル雇用

初めて障害者を雇用する、または就職が困難な障害者を雇い入れる企業が、最長3カ月間の試行雇用を行う制度です。

ハローワークや職業紹介事業者などに求職登録を行い、事業主の選考を経て最長3カ月間の試行雇用として働きます。

その後、お互いの意思を確認した上で常用雇用になるかどうかが判断されます。

●ジョブコーチ支援

障害者、事業主、障害者の家族に対して、職場適応に関するきめ細かな支援をする公的なサポート制度です。

障害者の職場適応を助け、障害者雇用の促進や職業の安定を図ることを目的としています。

●福祉手帳の申請

発達障害により精神疾患を併発した方が、長期にわたって日常生活または社会生活への制約がある場合、福祉手帳を申請することができます。

福祉手帳を持っていると、税金の控除をはじめ様々な支援を受けることができ、障害者枠で仕事を探すことができます。

福祉手帳の申請は各自治体の福祉課が窓口になるので、必要な方は早めに申請しておきましょう。

こちらの記事もご覧ください ⇒軽度広汎性発達障害と精神障害者保健福祉手帳の等級と申請

まとめ

現在の発達障害の就労者は4割ほどで、正社員としての就労は更に少なくなります。

福祉施設利用や職業訓練中、就学中が3割、残り3割は在宅者です。

発達障害者は仕事が続かないという方が多いのですが、ずっと生きづらさを感じていたという方は、発達障害支援センターにも相談してみてください。

今までの疑問が解決すると、ストレスを減らすことができ、自分にはどんな仕事が向いているか、就労のためになにを準備すればいいか見えてくることがあります。

軽度の発達障害の方は、外見からは障害があるようには見えないのですが、実は様々なストレスを抱えているのです。

発達障害の方が皆同じではないので、理解されにくい部分も沢山ありますが、今行き詰まっている方も新しい一歩を踏み出してくださいね。

きっとあなたのやるべきことが見つかると思います。

スポンサードリンク



コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ