発達障害の人が仕事をする時に受けられる支援

発達障害は先天的な脳機能の発達の多様さがもたらす障害です。

成人になってから発達障害の診断を受ける人も多いのですが、これは仕事や生活がうまくいかなくなった人が病院を訪ねることが増えているということにもなります。

軽度の発達障害の人は、ご本人や周りも気づかないまま成人している方も多く、仕事だけでなく日常生活においてもストレスを抱えています。

発達障害の方が受けられる支援にはどのようなものがあるでしょう。

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発達障害の特性と仕事における問題点

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発達障害とは自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害、ADHD、LD等をいいます。

社会性、コミュニケーション、想像力に質的な差異が見られ、定型発達の人が日常普通にできることが、発達障害者にとっては普通ではありません。

例えば、話をする相手の気持ちや意図がわからない、一度に複数の仕事ができない、言われたことしかできない、予定外の仕事にパニックになる、意識が散漫で仕事に集中できない、不器用、仕事がなかなか覚えられない、ミスが多い、その場に合わない発言をする等、、、。

社会の変化に伴い、現代の仕事は単純作業は自動化され、1人で複数の仕事をこなしていくことが求められます。

仕事には臨機応変な対応、円滑な対人関係、チームの協調性が求められますが、それらは発達障害の人が苦手とする分野でもあります。

重度の発達障害者は早くから診断を受けることができますが、知的障害のない軽度の発達障害者は未診断のまま成人する人もいます。

ご自分が発達障害であることを知らずに一般企業に就職すると、周囲の定型発達の人とうまくやっていけないことになると思います。

発達障害の自覚がない人が入社してきても、周りの定型発達の人は分からないし、自分たちと同じだろうと思うので当然ぶつかることが多くなります。

せっかく優秀な成績で学校を卒業したのに、社会にでてから壁にぶつかってしまうこともあるのです。

軽度の発達障害の人は支援が受けられない現状

軽度の発達障害の人たちは、社会生活適応に困難を抱えるという課題があっても知的障害を伴わないという理由で、支援が受けられないということがあります。

このような現状をふまえて発達障害者支援センターが全国に指定されていますが、支援状況は各都道府県の自治体に任されているため、支援の進んでいるところと進んでいないところがあるようです。

発達障害者支援法が施行されてから、重度の発達障害だけでなく、軽度の発達障害のことが認知され始め、特性に気づいた家族からの相談、未診断の方からの相談が増えてきているそうです。

軽度の発達障害の人は言葉の遅れがなくても、様々な生きづらさをもっています。

発達障害の人は物事の全体像を見ることが苦手で、部分的に捉える傾向があり、一つのことは大丈夫なのに、複数のことを同時に処理することが苦手です。

また、社会性、コミュニケーション、想像力の質的差異に加え、感覚過敏のある方が多いです。

聴覚過敏のある人は、授業中の教室では教師の声、咳、雑音(教科書をめくる音、ノートに書く音、いすを引く音等)廊下や外から聞こえる音が全部耳に入ってきて、聞きたくない音を遮断できないので授業に集中できません。

学習障害の方は読む能力はあっても書くのが苦手、他の教科は問題ないのに数学だけは理解ができないなど、ある特定分野に偏りが見られます。

ADHDの人は落着きがない、片づけられない、段取りが組めない、優先順位がつけられない、忘れ物やミスが多い、時間が守れない、集中力が続かず気が散りやすい等の特徴を持っています。

これらは発達障害の一部に過ぎませんが、軽度の発達障害の方は知的には問題がないのに、ある部分においては怠けている、努力が足りない、ふざけているという否定的な印象を周囲に与えてしまうことがあります。

教師が発達障害の生徒に対して理解がないと、発達障害の生徒はクラスからはみだしてしまうでしょう。

実際、発達障害の生徒はいじめやからかいの対象になりやすく、不登校、ひきこもり、うつ病などの二次障害を起こしてしまうことがあります。

知的障害のある発達障害の生徒は支援学級、特別支援学校への転入が許可され、療育手帳の申請ができますが、軽度の発達障害者は知的に問題がないからと支援学級や支援学校への転入が許可されません。

支援の面から言えば、重度の発達障害の方のほうが、早くに障害がわかり、早くから特別支援学校に入り、社会に適応できるよう時間をかけて準備をすることができますが、軽度の発達障害の方は診断が遅れ、一般の学校を卒業したあと社会にでるのですから大変だといえるでしょう。

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発達障害の人が仕事につく前に受けられる支援

特別支援学校では高等部卒業後の進路選択は、進学、一般就職、障害者枠の就職、就労支援を行う福祉サービスセンター、生活介護の利用があります。

高等部1年の時から校外実習に行くなど、積極的に卒業後の進路を準備していきます。

しかし、発達障害を持ちながら一般教育を卒業した方は、生きづらさを感じていたとしてもその原因さえわからずに過ごしてしまう方も多いと思います。

また、発達障害に対する知識や支援、障害者福祉や障害者雇用に関わる相談や情報提供が十分にされないまま社会に出なければならないので、大きなリスクを抱えていることになります。

発達障害の方、または未診断で一般就労が難しかった方、障害者枠での就労を目指す方のために、発達障害者支援センター、障害者職業センター、就労移行支援等があります。

●発達障害支援センター

全国の各都道府県にある発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関で、発達障害についてのさまざまな相談の窓口になります。

個人の状況に応じて、様々な機関と連携しながら支援をしてくれるところです。

●障害者職業センター

就職に向けての相談、職業能力等の評価、就職前の支援から就職後の職場適応のための援助、職場復帰の支援等、個々の障害状況に応じた継続的な支援を行うところです。

ハローワークからの紹介で利用につながることが多く、ハローワークと連携しながら就職を目指していきます。

●就労移行支援

障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスのひとつで、2年間の作業訓練を行い、その間に就労を目指すための支援を行う事業所です。

●就労継続支援A・B型

就労が難しい方が継続して働くことができる場を提供する事業所です。

発達障害未診断の方、発達障害の疑いのある方、今まで支援を受けてこなかった方、就労が難しかった方、就労を目指している方は、今からでもこれらを利用されるのはどうでしょうか。

就労に関しては障害者手帳があると障害者枠での就職が可能になります。

5年ごとに法定雇用率が見直されており、平成30年からは精神障害者が算定基礎に追加されます。

障害者雇用は企業が国から義務付けられていることで障害者雇用率は上がっています。

発達障害であることを会社に公表したくない方、一般就労を目指す方には不要かもしれませんが、障害者手帳があると仕事の他にも公的福祉サービスの支援を受けることができます。

まとめ

息子の実習先にも成人の方がいらっしゃいましたが、大卒で企業に就職したにもかかわらず、仕事を辞め福祉手帳を取得して、事業所に通所しているとのことでした。

社会生活に適応できず発達障害と診断されている方は意外と身近にいるのです。

せっかく仕事に就いても長く続かない方、自分の得意分野を生かせていない方、多くの発達障害の方が現在の就労相談の対象になっているということを、あらためて認識することになりました。

成人になってからでも支援を受けることができ、発達障害を正しく理解すること、ご自分の特性を知ることで、今まで日常で受けてきたストレスを減らすことができます。

発達障害の未診断の方たちも早く適切な支援を受けられますように。

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