発達障害とアスペルガーの原因

アスペルガー症候群は、社会性やコミュニケーションの困難を主な特性とする発達障害の一つです。

言葉の遅れはなく、初見では障害があるようには見えません。

頭のよい方が多いといわれますが、その原因はまだ明らかになっていません。

アスペルガー症候群とはどのような障害でしょうか。

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発達障害とアスペルガー症候群の位置関係

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発達障害は知的障害、自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害、広汎性発達障害、自閉症スペクトラム障害などを全部含めたものをいいます。

広汎性発達障害(最近では自閉症スペクトラム障害)の中に、自閉症、小児期崩壊性障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害などが分類され、同じような特性が見られることから一つのグループに入っています。

アスペルガー症候群の診断名について

発達障害の診断は「アメリカ精神医学会」によってつくられた診断基準DSMや、世界保健機関(WHO)による診断基準ICD-10によって診断されます。

ところで、2013年5月にDSM-IVがDSM-5に19年ぶりに改訂されました。

DSMの改訂に伴い、今まで小児自閉症やアスペルガー障害などのサブカテゴリーを含む「広汎性発達障害」とよばれていたものが、DSM-5では「自閉症スペクトラム障害」というひとつの診断名に統合されることになりました。

そのため、今後アスペルガーの診断名が少なくなることが予想されますが、ICD-10による診断を行う医療機関や、既にアスペルガー症候群の診断を受けた人もいるので、アスペルガー症候群という診断名はこれからも登場すると思います。

診断基準の改訂によって診断名が変わるということがありますが、混乱する原因にもなっています。

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アスペルガー症候群の特徴について

アスペルガー症候群は自閉症と同じカテゴリーに分類されます。

アスペルガー症候群の子供は言葉の遅れはなく、コミュニケーションと社会性、想像力に特徴がある障害なので、友達や他人と関わるようになると、それらが顕著になってくる場合が多いのです。

それが診断のきっかけになることがありますが、知能の高い子もいるので、発達の遅れが見過ごされ、学童期以降や大人になってから気づくケースも少なくありません。

アスペルガーの子供や大人には次のような特徴が見られるようです。

頭のよい子が多い

小さいころから数字に関心を持っていたり、字を覚えるのが早かったり、物の名前をすぐに覚えてしまうなど、ある分野においては専門的な知識を持っています。

一度に複数の事ができない

ひとつひとつのことはきちんとできるが、複数のことを頼まれるとできないことがあります。

興味の対象が狭い

興味があることには深い関心を向け、全身全霊をそこに向けることもあります。

得意分野を仕事にしてしまう人は才能を発揮しますが、社会に適応できず、社会的孤立や排除、リストラ等で二次障害を招きやすいという面もあります。

相手の気持ちが理解できない

その場にあわない発言をしてしまうことがあり、空気が読めないといわれることがあります。

曖昧な表現や、暗黙の了解などを理解できず、言葉をそのまま受け取ってしまいます。

相手の気持ちが読み取れないので、相手が傷つくことを言葉に出してしまうことがあります。

予測不可能なものが苦手

突然の予定変更に対応できないなど、臨機応変に対応することが苦手です。

予測可能なことは、こつこつと作業を進めていけますが、予測不可能なことには不安になります。

感覚過敏を持つことが多い

聴覚過敏、視覚過敏、嗅覚過敏、味覚過敏、触覚過敏または痛みを感じないなどの感覚過敏を持つことが多いです。

強いこだわりを持つことが多い

物がきちんと並んでいないと気がすまないとか、時間に一秒でも遅れると我慢できないとか、こうしなければならないという儀式めいた行動をすることがあります。

ADHDや学習障害との併存が認められることも多い

アスペルガーでありながら、落着きがない、集中力がないといったADHDの特徴を持つ場合や、文字の読み書きができない、簡単な計算ができないという学習障害の特徴を持つ場合があります。

発達性協調運動障害を持つ場合

アスペルガーの子供が発達性協調運動障害を持つ場合は、歩くこと、這うこと、座ることなどがうまくできない、物を落とす、不器用、スポーツが下手、書字が下手などの特徴が見られます。

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発達障害やアスペルガー障害の原因

脳の機能障害説

発達障害の原因は、先天的な脳の機能障害だといわれていて、親のしつけや子供のわがままや努力不足から起るものではないという見解です。

アスペルガー症候群も脳の障害であるという説を基本にして、支援方針が組み立てられています。

脳のどこに障害があるのかについては、前頭前野障害説、小脳障害説、脳幹障害説、扁桃体システム障害説など様々な説がありますが、まだ確定的といえる段階ではありません。

親からの遺伝説

アスペルガーの子供を診察すると、その親がアスペルガーやその他の発達障害であることがあります。

遺伝情報が一致している一卵性双生児の場合、2人とも自閉症スペクトラムである確率が高いことも調査されていますが、親から子供に100%遺伝するわけではありません。

自閉症やアスペルガー症候群には遺伝的な要因が大きいと考えられ、どの遺伝子が発達障害に関連するかという研究が盛んに進められてきました。

自閉症スペクトラムにおいては関連遺伝子がいくつか報告されていますが、さまざまな遺伝子が複雑に関連しているため、現在では原因となる遺伝子を特定することはできないと考えられています。

妊娠時の状態や重金属、アレルギー説

妊婦が胎児の体や脳が形成される期間に、タバコや酒、薬など、胎児によくないものを取り入れてしまったことによるものだという説もあります。

ワクチン注射に含まれる重金属が、脳に影響を及ぼしたのではないかという説もあります。

実際欧米では、そのことによる裁判まで行われましたが、医学的に証明されてはいません。

また、毎日摂取している食事による特殊なアレルギーが、発達障害の原因であるという説もあります。

牛乳、小麦、糖質などが脳や腸に悪影響を及ぼしている可能性があるというものですが、アレルギーの検査が一般では行われていないため、全部調べるためには検査費用が高額になってしまうという欠点があります。

これらの原因説はすべてのアスペルガーの人に当てはまるわけではないので、はっきりと確定されていません。

まとめ

発達障害の一つであるアスペルガー症候群は、原因もはっきりしておらず、一見理解されにくい障害です。

言葉の遅れがなく、ほとんどの子供が普通に進級していきます。

むしろ成績優秀でエリートの方も多く、学者や研究者にはアスペルガーの方が多数存在するといわれています。

しかし、その一方で、子どもの頃からずっと生きづらさを感じていながら、社会にでてから適応障害を起こし、社会に貢献するどころか、反社会的な態度をとる場合や、精神疾患をおこして引きこもる場合もあります。

言葉の遅れのない発達障害は、昔は診断を受ける人もいませんでしたが、最近になって早期発見が大事だということが叫ばれてきています。

アスペルガー障害だけでなく、学習障害やADHDのような他の発達障害に気づかないまま大人になってしまうと、社会にでてから挫折したり、精神的な負担は大きくなるようです。

発達障害の早期発見と早期療育は、大人の発達障害を未然に防ぐ重要な鍵です。

親や教師、周りが愛情と関心をもち、子供たちと関わる時間をもっていきましょう。

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