広汎性発達障害の特徴を持つ小学生

子供が小学校に入るというのはとても大きな出来事ですね。

小学生のクラスは幼稚園に比べると、ずっと人数も多く、担任の先生はお一人です。

すぐに学校生活に適応できる子供もいれば、そうできない子供もいます。

まれに授業中突然飛び出してしまったり、教室の中をうろうろ歩き回ったり、空想好きだったりして、ちょっと変った特徴を持った小学生を見たことがあるでしょうか?

「あの子ちょっと変ってるよね」といわれるその子は広汎性発達障害かもしれません。

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広汎性発達障害を持つ小学生の特徴とは

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発達障害の一つである広汎性発達障害は、自閉症スペクトラムとも言われ、その中には自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症などがあります。

広汎性発達障害は同じ発達障害であるADHDや、LDを併存する場合もあり、複数の特徴を持ち合わせている場合もあります。

IQ70以下の知的障害を伴う自閉症の小学生には言葉の遅れが見られ、IQ70以上のアスペルガー症候群やADHD、LDの小学生では言葉の遅れは見られませんが、次のような特徴があります。

・特定なものへのこだわりがある(物を置く位置が決まっているなど)

・パニック、音に対する聴覚過敏や手触り、接触に対して感覚過敏が見られる

・初対面の人にいきなり話しかけたり、「太ってるね」「背が低いね」「どうして禿げているのですか」などと思ったままを口にしてしまう

・興味のあること(電車、動物の名前、テレビのヒーロー等)はとてもよく知っている

・周囲の変化に応じて柔軟に対応することが難しい

・授業中に突然教室から飛び出してしまう

・自分の好きなことを一方的に話して相手の話を聞かない

・冗談が通じなかったり、言葉の意味が通じない

・順番を守れなかったり、何度も同じ間違いをする

・いつもそわそわしていて集中力がない

・よく物をなくす

・文章を読むのが苦手、文字を飛ばして読んだりする

・字を反対に書いてしまったり(鏡字)、文字を書き写すことが苦手

・簡単な繰り上がり、繰り下がりの計算ができない

・空想癖があり、人の話を聞いていない

・よく先生に注意される

入学したばかりの時は、慣れるまでしょうがないかな、こういう子もいるのかなと先生も大目に見てくれるかもしれませんが、いつまでもそうも言ってはいられません。

おとなしい子どもはそんなに目立たないのですが、自分の意見を主張する子供、攻撃的な子供などは問題児扱いされやすく、小学校高学年になるとさらに孤立してしまうでしょう。

自分の気持ちを上手に伝えられなかったり、友達とのトラブルが多いと、1人でいることが多くなっていきます。

特にグレーゾーンにいる子供は、知的な遅れがほとんど見られないため、周囲も気づいてあげられないことが多いです。

LDの子供は特定の勉強が苦手なこと以外は何でもできるので、本人が悩んでいても周囲が気づいてあげられず、小学校4年生以降に診断を受けることが多いです。

親や、学校の先生が気づいてあげられなくて、問題の多い子、面倒くさい子と誤解されてしまうと、その子供にとって学校が不快な場所になってしまいます。

こちらの記事もご覧ください ⇒広汎性発達障害の子供の診断とチェックリスト

発達障害の小学生の問題行動には理由がある?

広汎性発達障害、学習障害、ADHDを含む発達障害の小学生は、定型発達の大人や小学生があたりまえに思うことが苦痛だったりするのです。

発達障害の原因は脳機能の障害とされていますが、なぜ脳機能に障害が起こるのかということはまだわかっていません。

わが子が発達障害だったことがわかると、多くのお母さんが自分を責めてしまうのですが、しつけや育て方、生活環境などが原因ではないといわれています。

本人が怠けている、わがままだからと厳しくすれば治るものでもないのです。

その子供たちに見られる特徴や、問題行動を起こすのはちゃんと理由があるのです。

突然教室から出て行ってしまった小学生の場合

この子供は授業で先生がおっしゃっていることが、まったく理解できなったかもしれません。

授業がいつ終わるのかわからず、先の見通しが立たないから不安でたまらなかったのかもしれません。

子供たちのひそひそ話す声、運動場からの声、先生の注意する声、教科書をめくる音、筆箱の落ちる音、道路から聞こえる車の音がとても不快に聞こえたからかもしれません。

教室から飛び出したその子なりの理由があるといいます。

場の空気が読めない小学生の場合

「ちょっと待って」という何気ないひと言は、アスペルガー症候群の子供は言葉通りに受けとってしまうので、「ちょっと」って何分?と真剣に悩んでしまうと言います。

どこかをぶつけて本人が今痛いのに、大人から「もう痛くないよ」といわれても、理解できないと言います。

折り紙で花を作ってくださいと言われても、紙で花なんか作れるわけないと真剣に思うそうです。

読み書きや、簡単な計算ができない小学生の場合

LD(学習障害)の子どもは、目から入ってくる情報処理がスムーズに行えないといいます。

そのため極端な拾い読みやとばし読みになり、ゆっくりと何度も読まないと理解できないことがあります。

はさみや鉛筆をうまく使えず、文字を書き写すことが苦手な子もいます。

簡単な計算がいつまでたっても指を使わないとできない子もいます。

本人はふざけていないし、怠けているわけでもないのに、周囲からは批判的な目を向けられてしまいがちです。

これらのことは定型発達の小学生たち、先生、大人には理解できないことでしょう。

発達障害を知らない周囲の大人がまず取る行動は、彼らをなんとかして、いわゆる「ふつう」の子にしようとするのです。

自分の中の常識、自分のものさしで発達障害のある子供を見るので、「そんな言い方はやめなさい」「どうしてうまくやれないの」と、つい批判したり、「こうしなさい」と必死になるのですが、悲しいことにあまり効果がありません。

親や先生、子供もストレスを受けるだけで悪循環に陥ります。

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発達障害の小学生達の支援

発達障害者支援法が2004年に施行されてから、発達障害に対しての取り組みが活発になってきました。

発達障害の理解が低かったころは「育て方が悪い」「本人の努力が足りない」などと考えられ、発達障害の子供を持つ家族や本人は大変苦しんできましたが、今では多くの支援を受けられるようになりました。

発達障害かなと思われたら、まずは地域の療育センターで調べてもらうのが良いかと思います。

発達障害情報・支援センター

子供が「おなかが痛い!」といって泣き出したら病院に行きますよね。

そして何の病気か診察してもらい、適切な治療をしてもらいます。

広汎性発達障害やADHD、LDの場合は、どう悪いのかはっきり目に見えないので理解されにくいのですが、正しい診断を受け、療育につなげていくことが必要だと思います。

療育はその子供の持っている力を引き出し、充実した学校生活を送れるようにするための支援です。

問題行動を起こさないように訓練したり、厳しくしつけるのではありません。

親や教師も発達障害への理解を深め、その子供に合わせた支援を行っていくのです。

まとめ

広汎性発達障害、発達障害の子供の親なら誰でもそうだろうと思いますが、障害を受け入れるということが実は一番難しく時間がかかります。

生まれた時からこの子はどこか違うと感じていた親でさえ、医者から障害の診断をもらった時は「いや、そんなはずはない!」と認めたくないのです。

先生から連絡が来ても、子供が訴えても親が受け入れるまでに何ヶ月、何年もかかる場合もあるのです。

親が認めないので、適切な療育が受けられないまま大人になってしまった人も少なくありません。

広汎性発達障害やADHDやLDを持つ小学生には適切な支援が必要です。

そうでないと、その子供は周りから否定され続け、自分はダメな人間だという悪いセルフイメージを持ってしまいます。

その子の将来にも悪影響を及ぼし、登校拒否、引きこもりなどの二次障害を引き起こしてしまう可能性があります。

お子さんを持つどの親にも言えることだと思いますが、“自分の子に限って大丈夫”という慢心は禁物だと思うのです。

ゆっくりお子さんと話したり、いっしょに過ごす時間がありますか?

お金にはならないけど大切な時間です。

小学生は小学生なりに真剣に悩んでいます。

子供の特性、特徴、困っていることはないかを理解してあげましょう。

愛情を持って子供に接し、そこから「じゃあ、どうしようか?」とその問題に前向きになった時に、状況は良くなっていくのだと思います。

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