広汎性発達障害の検査方法について

広汎性発達障害かどうかを調べるための検査方法は複雑なんでしょうか?

乳幼児健診などで発達障害の疑いがあると、病院で検査を受けてくださいといわれます。

まだ言葉もよく話せない小さな子供を病院に連れて行くのは気がすすまないものです。

どのような検査をするのかと心配になる方も多いのではないでしょうか?

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1.広汎性発達障害の診断基準と検査方法

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広汎性発達障害には知的障害が見られる場合と知的障害が見られない場合があり、前者の方が発見が比較的容易であるとされ、後者は発見が遅くなるか、わからないまま成人することもあります。

広汎性発達障害かどうかを診断する時、医師はWHOの「国際疾病分類第10版(ICD‐10)」、あるいは米国精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM‐5)」を用いて診断します。

広汎性発達障害には自閉症、アスペルガー症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害などが含まれていますが、診断基準として共通する3つの特徴が挙げられています。

1.社会性の特徴

2.コミュニケーションの特徴

3イマジネーション(想像力)の特徴

この他にも広汎性発達障害のほとんどの人に何らかの感覚過敏がみられ、五感を通して入ってくる特定の刺激に苦痛や不快感を示します。

これらの特徴は乳幼児期から家庭でも観察されます。

具体的な現れ方は発達とともに変化しますが、これらの特徴は生涯もち続けるといわれています。

一般的な乳幼児期の検査方法は主に母親への問診、診察室での観察によって診断されますが、さらに詳細な検査が必要なこともあります。

2.言葉の出ない子供の広汎性発達障害の検査方法

息子は3歳の時に地元の大学付属病院で診察を受けましたが、そのときは問診と医師との面談でした。

その時は「まだ小さいので様子を見てください」といわれ、紹介されるままに保育施設と治療室を転々としていました。

今後保育園や小学校に入るときに必要だから、きちんと検査を受けた方がいいということで、5歳の時言語治療の先生から大学病院を紹介され、勧められるままに受診しました。

そこでは医師との面談、医師による子供の観察のあと、日を改めてさらに細かい脳波、心電図、MRIなどの検査をする必要があることを伝えられました。

脳波検査は眠った状態で測定するもので、心電図、MRIもじっとしていなければなりません。

ただでさえ多動の子供がじっとしているわけはなく、紹介された大病院は自宅から片道2時間半ほどかかるところであったため、何度も通うのは大変なので一度にやってしまいましょうということで、3日間母と子が病院に泊りがけの検査となりました。

歴史のある大学病院で、新館、本館、別館がある広い造りで迷子になるほどだったのですが、わたしたちは鍵がかけられてしまう重度の精神病棟のあるひと部屋で2泊3日を過ごし、問診表、母親への心理テスト、子供の知能検査、心電図、脳波検査、MRIの検査を受けました。

広汎性発達障害の子供は脳波に異常がある場合が多く、てんかん発作を伴うことがあります。

脳波に乱れがある場合、幼児期~思春期にてんかん発作を起こす確率が高いといわれているので、医師によっては脳波検査、MRIを勧められることがあります。

子供を眠らせるためにどうしたかというと、検査の前日の夜眠らせないようにと、一晩中大学病院の廊下をぐるぐる子供の手をつないで歩き回りました。

検査当日に飲み薬を飲み、麻酔注射をし、やっと寝たところで検査に入りました。

時間にしたら全部で3時間くらいだったでしょうか。

麻酔が覚めるとしばらくふらふらしますよといわれていましたが、食事をすると吐いて、しばらくは真っ直ぐ歩けませんでした。

こちらは初体験ですから、「大丈夫なんですか?」と訴えましたが、子供は長時間じっとしていられないので、ここでの検査は全てそのようにするのだといわれました。

検査方法はその病院によっても違うと思いますが、事前の予備知識もなく、言葉の壁もあり、心身ともに疲労困憊してしまいました。

(当時は何もわからず勧められるままに検査を受けたのですが、後になってママ友からそこまでしなくても良かったのにと言われました。)

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3.知的障害を伴わない広汎性発達障害の検査方法

上記の検査方法は、てんかん、意識障害を起こす場合や、知的障害を伴う広汎性発達障害の子供の場合に行われます。

知的障害を伴わない広汎性発達障害は医師との対話が可能なので、親への問診、知能検査、医師と本人だけの面談になります。

知能検査はWISC、田中ビネーなどを行い、知的な発達にどの程度の遅れがあるのかを推定します。

WISCは世界でも広く利用されている代表的な児童用知能検査です。

幼児を対象としたWPPSI、5歳0ヶ月~16歳11ヶ月の児童生徒を対象としたWISK-Ⅲ、成人を対象としたWAIS-Rがあり、所要時間は一時間ほどです。

田中ビネー知能検査は、フランスのビネーが開発し発展させてきた知能検査を日本での使用を目的と改訂が進められてきた代表的な知能検査です。

対象年齢は2歳から成人、所要時間は30分~1時間で、子供も検査者も精神的・時間的負担が少ないことなどが特徴といわれています。

4.発達障害LDとADHDの検査方法

発達障害の中にはLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)があり、LDには言語性LDと非言語性LDと呼ばれる2つのタイプがあります。

言語性LDは知的障害は見られないものの、話す、聞く、書く、読む、計算する…といった能力のうち、特定の学習能力に著しく困難な状態を示すものをいいます。

非言語性LDは、身体の不器用さが特徴で、絵が上手く書けなかったり、運動が苦手だったり、 空間認知が弱く、方向音痴だったり図形が不得手な場合もあります。

ADHDには不注意・衝動性・多動性という3種タイプがあり、落着きがない、集中力が続かない、忘れ物が多い、失敗が多い、片付けが出来ない、期間内に物事が終わらない、衝動的に行動してしまう、空想にふけってしまうというような特徴を持っています。

LD、ADHDも日常生活における能力はほぼ問題ないにも関わらず、ある特定の能力に極端に困難を示すという特徴があります。

学習障害の可能性が高いと判断された場合、PRSという検査を行います。

PRSは聴覚からの理解力、記憶力、話し言葉における表現力、さらには社会的行動の能力などを1つずつ診断していくテストで、学習障害の有無を確定診断するのに役立ちます。

5.広汎性発達障害のその他の検査方法

広汎性発達障害のそのほかの検査方法では、心の内面や隠された深層心理を見るために心理検査を行うことがあります。

よく知られているのはバウムテストで、被験者に『木の絵』を描かせます。

紙に描かれた木の枝や葉の形状、幹や根の様子、実の数、筆圧、描く順番などからも被験者の人格や心理状態を読み取ることができるといいます。

描かれた木の位置や大きさ、地面や周りの世界を描くかどうかで、家庭環境や独自の世界観までわかるといいます。

まとめ

広汎性発達障害、発達障害の検査方法について調べてみました。

発達障害の人達は複数の症状を持っていることがあり、その中の30%くらいは脳波に異常が見られる場合があるので脳波を測定することがあります。

まだ小さい子供に検査を受けさせるのは不憫で親にとっても辛い経験です。

検査を受けた方はわかると思いますが、子供が脳波検査やMRIを受けるのは大人のように簡単ではありません。

検査方法で全てが明らかになるわけではなく、異常が現れない場合もあるし、経過観察になることもありますが、検査によって広汎性発達障害の早期発見ができると、早期療育につながります。

子供の時には比較的診断がしやすいですが、発見が遅れると発達障害に伴う二次障害を起こしてしまう場合もあります。

知的障害を伴わない広汎性発達障害、ADHD、LDの人は、診察の機会をのがし、大人になっても生き辛さを抱えて生きていく人もいます。

発達障害は診断を受けてからが大変なのは言うまでもありません。

早いうちから適切な支援を受け、子供にも親にも良い療育環境を作っていきましょう。

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