広汎性発達障害における想像力の障害とは?

広汎性発達障害の特徴は、社会性、コミュニケーション、想像力の障害が見られること、ということが言われています。

物事の捉えかたや、考え方が定型発達の人と違うといっても、感じ方は人それぞれのような気がします。

想像力の障害とは具体的にどのようなものなのでしょう。

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まだまだ謎の部分が多い広汎性発達障害

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ウィキぺディアには、広汎性発達障害は、社会性、コミュニケーション能力の獲得といった人間の基本的な機能の発達遅滞を特徴とする、精神と行動の障害のグループであると書かれています。

広汎性発達障害は自閉症スペクトラムとも言われ、自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害、小児期崩壊性障害などはこれに入ります。

いろいろなブログやDVDなどを拝見しましたが、はじめは広汎性発達障害って難しい障害だなあと思いました。

息子は重度の自閉症で、彼からは物事をどう捉えているのか、どんな風に感じているのか、を聞くことはできません。

なんとなくこうなのかな、という予想の範囲で接することしかできないのです。

彼は大きい音や、人が大勢集まるところが苦手で、触られるのが苦手で、いつも緊張しています。

同じ広汎性発達障害、自閉症の人でも、知的障害の程度や年齢によって現れ方が違うので、対応の仕方も変ってきます。

息子は今年から特別支援学校の高等部の2年生です。

実は、去年の2学期くらいから睡眠障害が頻繁に現れはじめ、偏食もひどくなり、冬なのに服を脱いでしまったり、今まで行っていたプールや美容院に行かないと言い出したり、ひどく怯える部分が多くなってきたように感じています。

普段から歯を食いしばっていることが多く、寝ている時は歯ぎしりをしていたので、歯医者では歯が磨り減っているといわれました。

何故こうなってしまうのか、これらがいいとは思えないので、注意したり、環境を見直したりしてみても変わりません。

一時的なものなのか、支援学校の先生に相談したり、漢方薬がいいというので飲ませてみたり、今のところ様子を見ていますが、実は息子のことや、自閉症について十分にわかっていなかったのではないかと思うようになりました。

今まで子どものうわべだけを見てきたような感じがしました。

もっとしっかり我が子と向き合っていかなかればならないのではと思っていたところ、親の会の方を通して良いアドバイスをいただきました。

広汎性発達障害を明確に説明しているのが『ウィングの三つ組み』ですが、これについてもう少し詳しく見ていきましょう。

広汎性発達障害の人の想像力の障害とは

『ウィングの三つ組み』で検索をかけてみるとこのように出てきます。

1.社会的な障害

2.コミュニケーションの障害

3.イマジネーションの障害(想像力の障害)

3の想像力の障害ってわかりにくいと思いませんか?

これをわかりやすく説明しているサイトがあったので引用します。

目の前に現実にはない事柄(もの・情報・可能性など)について頭の中で操作する能力がイマジネーションです。

定型発達(一般的な発達)の子どもたちはイマジネーションを発達させることで、自分の予想していた事柄と予想外の現実との間にも共通項を見出して「そいういうのもありだな」と思ったり、その展開に至った事情を推測して納得したり、思いがけない展開の落ち着く先を予測して安心したりできる能力を獲得していきます。

つまり、急な変更でも安心・納得したり予想のつかない今後を楽しんだりできるのはイマジネーションのおかげなのです。

イマジネーションにかたよりがあると、考え・行動・感情などのリセットが困難になり、柔軟性に乏しい行動パターンが示されます。

譲れない決めごとや周囲に奇妙な印象を与えるほどの物や情報への執着といった表現型から、子どもの心をよく見つめていなければ気付かないような表現型(新しいことになかなか手をつけない、いつまでもぶつぶつ文句を言う、指示通りに行動するが精神的疲労が著しい、など)まで、あらわれ方が千差万別なのは他の「三つ組」の特徴と同様です。

自閉症の子どもは想像することが出来ないという意味ではありません。

「あるかないか」といった量の違いではなく、その中身(質)が異なっているのです。

自閉症でも原因を推測したり先を予測したりできる子どもも多くいますが、手ががりや考え方の道筋が異なっている(=教え方のコツが異なっている)のです。

遊びに関してもイマジネーションにかたよりがあると、知識を覚える楽しみや秩序を整える遊び(並べる・集める等)・繰り返し遊びを好むことがよくあります。ごっこ遊びが大好きな自閉症の子どもたちも少なくありませんが、空想の世界の発展のさせ方や楽しみ方が独特なのです。

ペック研究所のサイトより抜粋

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広汎性発達障害の当事者が語る想像力の障害

「想像力の障害」というと、単に想像力がないのかなと思いがちですが、そういうことではないようです。

広汎性発達障害の人は、想像力を日 常生活に応用し、役立てることが苦手なようです。

同一性保持や実際に体験したこと意外は想像できず、次にすることがわからずに不安になる場合があります。

それによってこだわり行動がおきると言われています。

いつも決まった道を行かなければならないとか、物の置く場所が決まっているとか、行動や習慣のパターン化に強くこだわることがあります。

何故そうなってしまうのかというと、不安から逃れ安心感を得るために出る場合が多いと思います。

一方、軽度の広汎性発達障害の人の中には、ファンタジーにふけったり、普通の子以上に想像力の豊かな子どもたちもいます。

広汎性発達障害の人は、思いがけない発想で時には人をハッとさせることもあります。

自閉っ子シリーズで有名なニキ・リンコさんが想像力の障害についてこのようにおっしゃっています。

想像力の障害っていうのは、「見えない前提」とか「暗黙の了解」があるのを想像することができずに、デジタルに理解してしまうっていうことだと思います。

たとえば終電間際の駅で、「三列にお並びください」って書いてあると、あと二人誰か来るまで待たなきゃいけない、って心細くなったり。

昼間は込んでいる時間帯もあるんだろうな、そのときは整列乗車してもらうために駅員さんがこの張り紙貼ったんだろうな、とかよく考えるとわかるんですが、そこがオートマティックに浮かんでこないので「三列か。私一人しかいないのにどうしよう」とか思ってしまうんです。

「想像力の障害」といっても、1.想像が足りない、2.想像がまちがっている、3.想像が過剰、いろいろあるというわけです。

「想像がたりない」というのは、本当に想像力を持ち合わせていないのではなく、みんなと同じタイミングで想像できないだけで、時間をかければ「なるほど」と思えることが多いそうです。

ニキ・リンコさん、東田直樹さん、テンプル・グランディンさんなど、広汎性発達障害の当事者が感じてきた世界を発信しておられるので、外から見ただけでは理解できない深い世界がわかります。

是非時間を作って読んでみて下さい。

まとめ

広汎性発達障害は『ウィングの三つ組み』があるかどうかで判断されます。

この三つ組みの現れ方の程度は様々ですが、知っておくと育児や教育を考える上でとても有用だといわれます。

空気が読めないというコミュニケーションの障害は欠点のように見えますが、常識にとらわれない、人の意見に左右されないという長所になります。

興味が偏るという社会性の障害は、自分の好きなことへの集中力、向上心、情熱は人に負けないものがあるという長所になります。

融通が利かないという想像力の障害は、ひとつのことにこつこつ努力する、真面目という長所になります。

親や教師、周りの人たちが、広汎性発達障害の特性を減らそうとするのではなく、生かすべきものという認識を持ったとき、その子らしさを生かす子育てに近づいていくのではないかと思います。

自分もまだまだ勉強不足で、さらに深めていかなければと思います。

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