奇声を発する広汎性発達障害の子供の接し方
生後4ヶ月~3歳ごろまでの乳幼児には、奇声を出す姿がよくみられますが、自閉症や、レット障害などの広汎性発達障害の子供もよく奇声をあげます。
言葉の遅れが見られる子供は、言葉の代わりのコミュニケーションでもあり、意思表示をしているのです。
とはいえ、奇声は聞いていて心地のよいものではありませんし、対策が必要な時もあります。
広汎性発達障害の子供の奇声と賢く付き合っていく方法を考えてみましょう。
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広汎性発達障害の子供の奇声の原因
赤ちゃんは自分の意思を言葉で伝える事が出来ないので、感情を伝える手段として奇声をあげたり手足をバタつかせたりしますが、広汎性発達障害の子供たちも同じだと思います。
特に言葉の遅れのある広汎性発達障害の子供の場合は奇声をあげることが多いです。
人が集まるところで奇声を上げると、周りから注目されますよね。
ほとんどの人が「奇声を出すのはしつけが悪いから」「奇声を発する子は心理的に問題がある」という視線を向けるので、どうしてもママは肩身の狭い思いをしてしまいます。
まずは子供が奇声を上げる時、子供の表情や態度を見て何を要求しているのか理解してあげましょう。
思い通りにならなかったり、疲れていたり、強いストレスや不安などを感じたりすると、奇声を上げることがあります。
表情が明るいならまだいいのですが、泣き顔になっていたり、苦しそうな表情をしていることもあります。
また、自分の中のルールを突然変更されたりすると、どう対処をしていいかわからなくなり、パニックを起こしたり奇声を発したりすることがあります。
感覚過敏がある子供は、不快な環境におかれると辛くて奇声をあげる場合もあります。
本人が安心して過ごせるよう、周りが環境を整えてあげることも必要です。
広汎性発達障害の子供が奇声をあげたときの対処法
広汎性発達障害の子供にとっては、定型発達の人にはなんでもないことが脅威だったりするのです。
特別支援学校の中でも、大勢の人が集まるところや、特定の場所で奇声を上げる子供がいます。
興奮してしまう子供もいるし、大勢の人や、大勢の人の声が恐いと思う子供もいるし、小さい子供の泣き声、咳やくしゃみが嫌な子供もいます。
周りが気になって、無理に黙らせようとしても逆効果です。
対処法としては、言葉で理解させようとするよりも、視覚的に理解してもらうようにする方が効果的です。
覚えて欲しい規則や禁止事項などは、絵やカードを使って伝えてみましょう。
ただ、子どもが奇声を発するときには、周囲の人への配慮も必要だと思います。
家族はいつものことだからと慣れていても、周囲の人にとっては心地の良いものではないのです。
奇声が止まらず、言い聞かせてもおさまらない場合には、公衆の場では席をはずす、電車なら降りる、レストランではいったん外に出るなども、周りへの配慮の一つです。
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広汎性発達障害の子供の奇声に対するイライラを解消しよう
子供の奇声は傍にいる人には騒音でしかありません。
「あ~もう静かにして!」と言ってしまうことはよくあります。
ひょっとしたら、今ドラマがいいところなのに、子供の奇声で聞こえない!なんてことはよくありませんか?
ドラマを見たい!という自分の都合で子供を叱っていませんか。
奇声だけではなく、子供が自分の思うとおりに動いてくれない時、問題行動が起きる時、よくよく考えてみると、親が自分の都合で叱っていることが多いのです。
子供の問題行動には4つの目的があり、①要求②拒否、逃避③かまって欲しい④感覚刺激が欲しいなどが考えられます。
子供の欲求のとおりに欲しい物を与えたり、やりたくないことから解放すれば、一旦問題行動は止みますが、いつもこのような対応をしているといつまでも問題行動を繰り返すようになります。
子供の問題行動が起こったときには、子供の意識を他に向けるように働きかけるのも効果があります。
スキンシップやふれあい遊び、本を読んだり、子供の好きなことをやらせてみましょう。
とはいっても、広汎性発達障害の子供はなかなかうまくはいかないんですよね。
自閉傾向の強い子供は、なかなか目を合わせてくれません。
せっかく親が働きかけても反応がなかったり、無関心だったりで、それ以上働きかけることを親もあきらめてしまうのですが、そういう場合は目を合わせる練習から始めましょう。
子供におもちゃやおやつを渡す時は、すぐに手渡さずに子供が目を合わせてくれるまで待ちましょう。
なかなか目が合わない時は、おもちゃやお菓子を親の目の近くに持っていって、子供の視線を誘導します。
うまくいったら、「見てくれたね!ママ嬉しいな。」とたっぷりほめてください。
これを何度も繰り返すと、無表情だった子供の顔に変化が現れてきます。
このとき、親は必ず笑顔で対応するようにします。
『そんなことまでやらなきゃダメ?』と思う人がいるかもしれませんが、人と目を合わせることはコミュニケーションの基本なんです。
目を合わせるようになってくると、周りの人や物に関心を持つことができるようになり、さらに興味の対象が広がっていきます。
そうして好奇心が芽生え始めると、社会性が少しずつ高まっていくのです。
まずは子供が受け入れやすいことから始めて、根気よく一ヶ月続けてみてください。
子供が問題行動を連発すると、親からは笑顔が消えてしまいがちです。
でも、恐い顔で小言や指示を繰り返しても、問題行動はなくなりません。
かえって、親も子供もストレスをためるだけです。
問題行動に頭を悩ませているときも、いい親子関係を築くための働きかけはいつも怠らないようにしてください。
親の笑顔になれば子供も笑顔になり、子供の心が満たされると問題行動は少しずつ減っていきます。
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広汎性発達障害の子供の奇声に対する働きかけは外部にも必要です
子供の奇声は時と場所に関係ありません。
夜遅くまで寝付かない子供もいるし、身体が大きくなってくれば声も大きくなります。
集合住宅に住んでいる方は特に、騒音対策にも気を使ったほうがいいかもしれません。
自分でできるだけのことをして、こちらの誠意を表していきましょう。
・アパートなどでは一階に住む
・防音マットを敷く
・防音カーテンを設置する
・隙間テープを張る
・防音壁を設置する(最近はワンタッチ防音壁ボードというものもあります)
・隣近所に丁寧にあいさつをする
最近は住宅事情が変化して、ご近所に気を使うことも多いですね。
田舎より都市部の方が騒音に対する問題は深刻で、子供の泣き声、騒音、ペットの鳴き声、ついには生活音に至るまで苦情が堪えないこともあるそうです。
相手の顔や事情がわからなければ、騒音はただ迷惑なだけですが、お互いの事情がわかり、気心が知れるようになると良い関係を持つことができます。
まとめ
息子は奇声というよりは、ずっと「う~」とうなっていることが多いです。
意味のある単語を言えるようになってからも、それは続いています。
体が大きくなるにつれて、歩く音や、壁をたたく音もかなり大きくなってきて、びっくりする時もあります。
最近歌を歌えるようになったんですが、夜遅く(11時過ぎ)に歌いだすこともあって、上の人大丈夫かなと気を遣います。
自閉症の子供がいることを上の階の方にもお伝えしてありますが、歌声や奇声、大きな音が続けばやはりうるさいだろうと思うのです。
いちいち指示してあげないと次の行動ができないので、つい小言が多くなりがちですが、そのたびに鏡を見て口角を上げるようにしています。
広汎性発達障害の子供によって、親も訓練されているなあ、こつこつと子供との信頼関係を築いていくことが大切だと思うこの頃です。
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