大人の発達障害ADHDの治療とは

大人の発達障害であるADHDの特徴をもつ人は、日常の様々な場面で、生きづらさを感じることが多いようです。

そのことを放置してしまうと、自分でも知らないうちに、かなりの精神的なストレスを抱えてしまうことになります。

ADHDの理解と治療について考えてみましょう。

スポンサードリンク



大人の発達障害ADHDについて

ADHDは『注意欠陥多動性障害』と訳されていましたが、欠陥というネガティブなイメージをやめて、最近は『注意欠如多動症』『注意欠如多動性障害』と訳されています。

発達障害の一つであるADHDは、先天的な脳の機能障害といわれています。

ADHDのイメージが「落ち着きや集中力が無く、授業中に動きまわったりする子ども」などと、子供の病気のように理解されていますが、大人になってもその特性は形を変えて残っているのです。

大人のADHDは子どもの頃に診断を受けている場合と、大人になってから気づく場合があります。

子どもの時にADHDと診断された人の30〜50%が、やる気が無いとか、ふざけているとか、様々な誤解を受け、いじめやからかいの対象になることが多く、トラウマになっている場合もあるようです。

知的な遅れは無く、普通に会話もできるので、周りが気づいてあげられないと、診断を受けないまま大人になり、社会にでて、職場や家庭に入ってから困難に直面し、ADHDと診断されるケースも少なくありません。

ADHDは、大きく3つの特徴を持つ発達障害です。

不注意:物事に集中できず、忘れ物やなくし物が多い

多動性:落着きがなく、じっと座っていることができない

衝動性:順番を待てない、人の話に割って入る

症状の現れ方や程度には個人差があり、不注意優勢型、多動性・衝動性優勢型、混合型があります。

大人のADHDの症状と特徴

大人のADHDは、子供のように多動でじっとしていないということはほとんどありませんが、次のような特徴が現れます。

・集中力が長時間続かない

・仕事をやり遂げられない

・片付けや時間管理ができない

・気が散ってしまい、大事な連絡や約束を忘れてしまう

・そわそわして手足を動かしたり、座っているときもじもじする

・長時間じっとしていることができない

・落ち着きのない人と見られてしまう

・しゃべりすぎる

・人が話している最中に発言する

・人の言いかけたことを代わりに完結させてしまう

・相手の話をよく聞かない

・他の人が行っていることに割って入る

・書類やレポートの提出期限を忘れてしまう

・重要な資料や書類などを紛失してしまう

・聞き間違いや早合点が多く、よくミスをする

・根気のいる作業や、単純作業が苦手

・整理整頓が苦手で家の中が片づかない

・掃除や洗濯、買い物などが計画的にできない

・車の運転が乱暴だといわれる

・すぐにカッとなるなど、感情のコントロールが苦手

・空想にふけることがある

・だらしない人と思われる

ADHDの素敵な長所

・アイディアが豊富で独創的

・行動力がある

・好奇心が旺盛

・積極的な社交性

・好きなことには寝食を忘れて取り組む

・頭の回転が速い

スポンサードリンク



大人のADHDの診察と治療

ADHDの特徴が見られ、もし、日常生活の中でストレスを感じているなら、治療のための診察を受けてみましょう。

診察を受けるのは、発達障害専門の精神科や心療内科が望ましいです。

どこの病院にいけばいいのかわからないという方は、まず、地域の福祉課や発達障害者支援センターに相談しましょう。

診断は精神科の医師が行いますが、大人の発達障害を見てくれる病院は少ないので予約が必要です。

大人のADHDを治療する大切なポイントは、今まで感じてきた生きづらさと向かい合い、よりよい対処法を身に着けていくことです。

ADHDの特性である不注意、多動性、衝動性をなくすことだけが治療の目標ではなく、ADHDの特性を自分の生活に役立てていきましょう。

治療の進め方

診察:出生時や幼少期のこと、現在の問題について、専門医に伝えることが必要です。

ADHDは一人の人間の個性や性格とも捉えることができますが、そのために自分や周りの人が様々な困難を感じている場合には、改善するために治療と工夫が必要です。

治療:ご本人の発達障害についての知識と理解、周囲の人の理解、外的な環境調整も必要になります。

また、薬を処方される場合もあります。

経過観察:職場や学校、家庭等で困っていた状態が改善され、それがある程度の期間維持できたら、今後の治療の必要性を再検討します。

発達障害はある程度通院したら治る、薬を飲んだら治るというものではありません。

生涯付き合っていくものなので、あせらず、家族や同僚など、周囲の人にも理解してもらうことが必要です。

今まで不快だと思っていたことや、周囲とのトラブルが改善されていけば、生活に活気が生まれ、自信もついてくることでしょう。

環境の著しい変化などにより、感情のコントロールが困難になるような場合は、再び治療が必要になることもあります。

大人の発達障害やADHDの人が、学校や職場などでは、自分のことをなかなか言い出せないというのが現状で、周囲に相談できる相手や理解してくれる人がいないケースが多いと思います。

そのため、内面に孤独感や不安を抱えており、周囲の偏見に晒されて、ストレスを受けることもあるでしょう。

そのような環境の中で、一人で悩みつづけると、別の問題が起こり、悪循環に陥ることもあります。

そんな時、同じような状況におかれている人たちと交流を持つことで、精神的な助けになるかもしれません。

発達障害児の親の会があるように、ADHDの人の交流会などもあります。

こういう場を利用し、セミナーに参加したり、情報交換することも良いことかもしれません。

ADHD交流会のご案内

生活の中でのADHDとの付き合い方

片付けられない:完璧にやろうとすると続かないので、苦手な家事は家族で分担する、得意な家事は自分でするというふうに気持ちを切り替えましょう。

金銭管理ができない:衝動買いを避けるために、本人以外の誰かが金銭管理に参加することも効果的です。家族が現金やカード類を管理し、一緒に買い物に行くことも良い方法です。

用事を先送りにしてしまう:複数の作業や仕事がある場合には、あれもこれもと無理をせずに、1つづつ仕上げていきましょう。

忘れ物が多い:スケジュールなどは手帳やカレンダーに記入し、確認する機会を増やしましょう。家族がいれば協力してもらいましょう。

失言が多い:自分の意見を人に伝えたいと思うのは、悪いことではありませんが、内容やタイミングによっては、考えなしに発言しているように受け取られ、悪い印象を与えてしまいます。発言内容をまとめておいたり、人の意見を最後まで聞くように練習しましょう。

集中力が続かず、あれこれ考えて何も進まない:時間を区切って作業することで効率をあげることができます。

仕事が長続きしない:職業選択の際、自分の関心のあること、得意分野を考慮して選択しましょう。

まとめ

大人の発達障害、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などの人たちが、近年沢山いるのだということが報告されています。

一見、その人の個性や性格にも取られやすい大人の発達障害ですが、治療しないで放置しておくと、心の不安やストレスは別の問題を引き起こしてしまうかもしれません。

ADHDを正しく理解し、上手に付き合っていくことが賢い選択だと思われます。

もし、漠然とした不安や恐れを感じていらっしゃる方がいるなら、診断を受けることで、今までの悩みの原因がわかり、進むべき方向が明確になると思います。

今までご自分の欠点だと思われていたことを強さに変え、社会に貢献されることを願っています。

スポンサードリンク



コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ