化学物質も発達障害の原因に?

昔に比べると発達障害の子供が増えているというのは、日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパにおいても同様の報告がなされています。

発達障害の原因については様々な意見がありますが、なんらかの環境要因、化学物質も増加の原因になっているといわれています。

発達障害と化学物質との関係を見ていきましょう。

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化学物質が現代社会に与えるメリットとデメリット

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そもそも化学物質とは何かというと、この世に存在するほとんどの物質が化学物質です。

私たちの身のまわりにあるすべてのものは、それ以上分解することができない元素(水素、ヘリウム、リチウム、、、)からできていて、化学物質とは、これらの元素がさまざまに組み合わせられたもののことです。

化学物質というとなんか危険、危ない、悪いイメージを持ってしまいますが、本当にそうでしょうか。

化学物質はもともと自然の中にあるものと、人間がつくり出した人工的なものとがあります。

空気や水や塩、洗剤、食品添加物、医薬品、農薬、殺虫剤、鉛筆、ノートなど、、どの化学物質も元素の組み合わせでできているという意味では違いはありません。

化学物質にも当然メリットとデメリットがあります。

例えば、ボツリヌストキシンは、体重60 kgの人でわずか0.03 mgで致死量になる、最も強力な天然毒素の1つですが、内斜視の治療に使われたり、「ボトックス」という商品名で、眉間の皺の除去に利用されたりしています。

アンモニアは、化学肥料にもなるし、爆薬になる硝酸アンモニウムの原料にもなります。

塩素は、毒ガスとしても利用できますが、一方では、防疫消毒薬の役割も果たしており、毎年、腸チフスやコレラ、ジフテリア感染から、数百万の人々の命を守っています。

モルヒネは、未熟なケシの抽出物に含まれる天然物質であり、アヘンの有効成分として知られていますが、鎮痛作用があり、痛みに苦しむ多くの人たちの助けになってきました。

同じ化学物質が、このように全く違う用途で使われています。

わたしたちの今の生活は、化学物質なしには成り立ちません。

化学物質が人々の暮らしを豊かにしてくれているものだということも、十分に知らないといけませんね。

でも、その化学物質は人体に取り込まれると、悪い影響を与える可能性があるので、正しくつきあっていかなければならないということです。

環境中の化学物質は、様々な経路でわたしたちの体にも取り込まれています。

これを暴露とよんでいますが、環境中の化学物質が体に取り込まれて、悪い影響を及ぼす可能性を環境リスクと言います。

環境リスクは化学物質の有害性の程度と暴露量で決まります。

例えば、医薬品を使うと病気が治るという反面、副作用が現れるかもしれないリスクがあります。

洗剤を使うと衛生的な生活ができるという反面、体内に取り込まれると悪影響を及ぼす可能性があります。

化学物質が発達障害の原因?

化学物質が自然や人体にどのような影響を与えるのかというのは簡単にはわからないようです。

なぜなら研究者は、医学的なデータが取れないことについては公表できないので、危険な可能性があったとしても公表しません。

今まではわからないから、科学的なデータが出ていないからと使用されていた食品添加物が、ある日突然使用禁止になったりするということは今までにもあったそうです。

農薬の毒性についても、その毒性が人体にも影響があるということが明らかになるまで50年かかったというのです。

今まで自分たちが使っていた電化製品、医薬品、健康食品、化粧品、食品添加物、洗剤、歯磨き粉、シャンプーや石鹸、パーマ液などはすべて化学物質でつくられています。

化学物質の影響は、受精段階での不妊、流産、死産など、胎児形成の重要な時期に関わったとしても表にはなかなか表れません。

どの化学物質が発達障害の原因だったのかと断定するのは難しいと思います。

知的障害のある自閉症児は、3歳くらいまでに診断が可能ですが、アスペルガーなどの発達障害がわかるのは小学校に入ってからです。

化学物質が発達障害の原因だとしても、その時期は胎児期などはるか前に遡り、その間には潜伏期が入るので、因果関係の証明が難しいのです。

化学物質が発達障害に与える影響

環境化学物質の発達障害への影響について、人への影響がわかっているものもあります。

PCBについては、台湾の油性事件の研究で知能の低下、多動が見られ、ミシガン湖汚染魚による知能低下、スロバキアPCB製造工場汚染では、周辺の子供たちに多動、学習障害が見られたと報告されています。

アメリカでは1970年ころから、日本では1990年頃から、発達障害児が増加している原因として環境化学物質が疑われてきました。

有機リン系農薬代謝物が尿中に検出される子供は、ADHDになるリスクが2倍高くなるという報告が出て注目が集まりました。

その後、母親の尿中リン系農薬代謝物レベルが、生まれてくる子供の発達障害や知能低下と相関関係があるという疫学論文が多数報告され、農薬暴露の危険性が認知されてきました。

煙草に含まれるニコチンは有害物質であり、喫煙者だけでなく、低濃度長期暴露でも遺伝子発現の異常を介して様々な人体への悪影響を持ち、特に子供の成長を妨げることがわかっています。

胎児への受動喫煙は、低体重児出産や、早産、死産、発達障害のリスクをあげると言われています。

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化学物質との付き合い方を考えよう

わたしたちの日常生活と切り離すことのできない化学物質と、これからどのように付きあっていくのか考えましょう。

化学物質と正しくつきあうためには、製造者はもちろんですが、消費者の心がけも大切だと思います。

化学物質の正しい情報を知って使う、適性量を使う、自分勝手に混ぜたりしない、体内に取り込まれたときのリスクも考えましょう。

薬一つをとっても正しい判断が必要です。

血圧が高い人は血圧を下げる薬を飲むように勧められますが、最近になって、血圧を下げる薬を飲み続けると、うつ病になりやすいことがわかってきました。

年とともに薬の量が増えるというのは、仕方のないことではありません。

薬を大量に飲むと体を冷やすことになり、更に薬の副作用を押さえるために別の薬を出すので、どんどん量が増えていくのです。

どの人も病気を治したいから病院に行くのに、何年通ってもよくならないという人が、沢山いるのではないでしょうか。

化学物質を正しく知って扱っていないから、様々な問題が起こっているのではないでしょうか。

医者に勧められたから、有名な大学教授が推薦していたから、製薬会社の健康食品は大丈夫だと信じてしまうのは、賢い消費者とはいえないような気がします。

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まとめ

わたしも化学物質に対して、悪いイメージを持っている人間の一人でした。

危険、体に良くない、汚染、発がん性、、、多くの人は、「化学物質についてわからない部分が多いから、漠然とした不安をもっているのだと思います。

実際、現在使用されている可能性のある化学物質は数万種にも及び、その大半がどういった影響をもたらすかについて十分に検証されていないという実情です。

化学物質の危険性、不安があっても、それが明らかになるのは何年も経過してからということもあるので、メリット、デメリットを可能な限り調べ、メリットが上回る場合にのみそれを使う-というのが、正しい「化学物質」との付き合い方だと思います。

化学物質が発達障害の原因であるかもしれませんが、他の要因である可能性もあるので、一つの考えだけに偏ってしまうのはやめたほうがいいのではないかと思います。

身近な化学物質を見直して、自分が悪いと思ったら飲まない、使わない、かわりの方法を考える、必要なものを使う、摂取するようにしようと思います。

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