クレーン現象と広汎性発達障害

子育てをしていると、クレーン現象という言葉を耳にすることがあると思います。

クレーン現象とは、指差しが苦手な子供に見られる行動パターンで、何かをして欲しい時、人の手をもってかわりにやってもらおうとする行為です。

クレーン現象が見られるから広汎性発達障害なのでは?と心配するママも多いようですが、それだけで自閉症と判断することはできません。

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クレーン現象=広汎性発達障害ではありません

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クレーン現象は、まだ言語がしゃべれない段階の子供に見られる行動パターンです。

この行動は、荷物を運ぶクレーン車を連想させることからクレーン現象と呼ばれています。

2歳くらいになると、赤ちゃんの多くは指差しを始めるようになると育児書には書いてあります。

だから指差しをせずにクレーン現象が見られる赤ちゃんは、自閉症の可能性が高いと思われてしまうのかもしれません。

しゃべれない赤ちゃんの場合、成長の段階としてクレーン現象が現れることがあるといいます。

定型発達の赤ちゃんに見られるクレーン現象は、言葉が出てくる頃にはなくなってくるそうです。

一過性のものが多いので、クレーン現象=自閉症、広汎性発達障害とは判断できません。

定型発達の子供と広汎性発達障害のクレーン現象

定型発達の子供と、広汎性発達障害の子供のクレーン現象には、注意深く見ていると違いが見られます。

定型発達の子供の場合は、表情がある、ママの目をしっかり見て訴える、それに対するママの反応なども見ています。

クレーン現象は言葉の発達と同時に、言葉を併用した要求に移行していきます。

反面、広汎性発達障害の子供の場合は、人の目を見ないで手を見ている、人のことはお構いなしで、手を引っ張る、無表情だったりします。

言葉の遅れのある自閉症の子供はいつまでもクレーン現象がなくなりません。

息子の場合を振り返ると、確かにしきりに人の手をひっぱって欲求を満たそうとしていました。

(当時はクレーン現象という言葉も知りませんでしたが、、、)

広汎性発達障害の子供にクレーン現象が現れる理由

広汎性発達障害には、言葉の遅れがみられる自閉症と、言葉の遅れのない高機能自閉症、アスペルガー症候群などが含まれます。

言葉の遅れが見られる場合、大きくなってもクレーン現象は見られます。

自閉症の子の指差しやクレーン現象には、いくつか理由が考えられます。

指差しの意味を理解していないから

指差しが物を指す動作である、ということがわかっていないのでできません。

言葉の遅れが見られるから

言葉で現せないので、言葉で要求を伝えることができないからです。

指差しがうまくできないから

指差しができない場合は、子供の手をとって一緒に指差しをしてあげましょう。

一緒に指差しながら、物の名前を発音して教えてあげます。

ひょっとすると言ってもわからない、関心を示さない、そっぽを向いている、手を触ると嫌がるかもしれません。

当時の息子はそんな感じで、わたしは働きかけをやめてしまったのですが、ここでやめてはいけないことを後で知りました。

初めは言ってもわからないかもしれませんが、少しづつ教えてあげてください。

聞いていないようでちゃんと聞いているし、見てないようでちゃんと見ているんです。

インプットされているんですよね、だからママは働きかけてください。

ただクレーン現象については、無理に治す必要はないと思います。

言葉の遅れのある広汎性発達障害の子にとっては意思伝達の手段だからです。

今までやっていたことを急に止めさせようとすると、パニックを起こす可能性があります。

クレーン現象は徐々に無くなっていくといわれているので、できるだけ要求に応えてあげるようにしましょう。

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クレーン現象が見られる広汎性発達障害の子供がもつ大きな特徴

広汎性発達障害の子供は、定型発達の子供と違う3つの特徴を持っています。

1.社会性の特徴

広汎性発達障害の子供は、物事の見方、捉え方が定型発達の子供と違います。

自分の興味のあることに深い関心を向ける傾向があり、そのことに集中します。

そのため周りの人がどう思うかなどということを気にしません。

ひとつのことはよく見えますが、全体像を掴むのが苦手です。

2.コミュニケーションの特徴

コミュニケーションとは、本来自分の気持ちや意見などを言葉などを通じて相手に伝えること、相手の話を聞くことです。

それによって相手と喜びを共有したりするんですが、広汎性発達障害の人はコミュニケーションが苦手です。

広汎性発達障害の人は同時に複数のことを処理することが苦手です。

自分の興味のあることを一方的に話すことはできても、相手の状況を理解し、相手の表情を見ながら、相手の立場を考えて話をすることは難しいのです。

曖昧な表現や、アイコンタクトを理解するのも難しいです。

見たままを正直に言葉に出してしまったり、言葉のままを受け取ってしまうことが多いので、人の気持ちが分からない、空気が読めないなどと思われてしまうことが多いです。

3.イマジネーションの特徴

過去のことや、現在のことは今までの経験などで予想が立てられますが、目に見えないものや、明日のことや未来のことを想像するのが難しいです。

広汎性発達障害の子供がいつもと同じ行動を取ろうとするのは、安心するからだといわれています。

新しいこと、予想がつかないことはどう対処していいかわからず、臨機応変な対応ができないので恐いと思ってしまうのです。

急に予定外のことが起こるとパニックになってしまうのも恐いからだと思います。

これ以外にも知覚過敏、聴覚過敏などを持っている場合があり、大きな音や、臭い、急に触れられることが苦手な場合もあります。

広汎性発達障害の子供はこのような特徴を持っています。

これらのことを頭においてクレーン現象を考える時、自分の関心事が優先されるので、人の目を見ないのかもしれないなと思ったりしました。

また、広汎性発達障害の子供は怖がりな子も多いです。

ひょっとすると人の手を使おうとするのは、未知の物体に触るのが恐いのかな、慎重になってしまうことからそのような行動を起こすのかなと思ったりもしました。

息子は話してくれないので自分の想像なんですが、広汎性発達障害の子供の立場に立って物事を見ていくと、少しづつ彼らの行動が理解できるようになるかもしれないと思いました。

まとめ

子供にクレーン現象が見られると、もしかして自閉症?と心配される方が多いといいます。

クレーン現象は広汎性発達障害の子供にによく見られるものですが、それだけで自閉症だというわけではありません。

ママの目を見ているのか、ママの反応も見ているのか、子供に表情があるのか、普段の生活の様子も注意深く見てあげてください。

もし、クレーン現象以外にも広汎性発達障害の特徴に思い当たるところがあれば、早く専門医に相談してください。

なんでもない場合もあるのですが、早ければ早いほど障害に対する知識と理解を深めることができ、問題行動を減らすことができるようになります。

息子は今でもクレーン現象があります。

PCに向かっていると、わたしがなかなか動かないので、お腹がすいたとか、食後のお茶碗洗いとか、早く動けといわんばかりに腕を引っ張ります。

ほとんど言葉を話さない彼の表現手段なんでしょう。

最近は目を合わせなければ、こちらから合わせるようにしています。

広汎性発達障害について理解が深まるにつれ、子供への対応もすこしずつ変化しています。

もっと早く知っていたらなあと思うことがたくさんありますが、これからも努力していきます。

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