アスペルガーとADHDの併発が仕事に及ぶ影響

発達障害の一つであるアスペルガー症候群とADHD。

この障害を持つ方は、診断、障害認識のないままに成人期を向かえ、仕事や結婚を契機に問題が表面化することがあります。

アスペルガー症候群とADHDの特性は違いますが、両方の特性を併発する方もいらっしゃいます。

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アスペルガー症候群とADHDの特性について

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アスペルガー症候群

広汎性発達障害の一つで、自閉症と同じくウィングの3つ組みを持っていることが診断基準になります。

1.社会性の特徴

・相手の都合や気持ちが読めない

・場の空気が読めない

2.コミュニケーションの特徴

・言葉の遅れはない

・仕事中の独り言

・一方的な発言

・言葉のキャッチボールができない

・3人以上の会話が苦手

3.想像力の特徴

・目に見えない事柄(未来・情報・可能性など)について想像力にかたよりがある

・柔軟性に乏しい行動パターンが示される(突然の予定変更に不安になる、パニックになる、キレる)

・新しい仕事になかなか手をつけられない

・一度に複数の仕事ができない

その他

・聴覚過敏-人の声や雑音など他の音がすべて耳に入ってくるので、必要ない音を遮断できない、特定の音に不快感を示す等

・視覚過敏-太陽の光、明かり過ぎる照明が苦手で仕事ができない等

・嗅覚過敏-臭いが気になり仕事に集中できない

・触覚過敏-服の肌ざわりにこだわりがある

・味覚過敏-偏食

・協調運動が不得意な場合があり、手先が不器用、歩き方がぎこちない、スポーツが苦手なことがある

・興味のあることには深い関心を示し、専門的な知識を持つこともある

・関心のある仕事には寝食を忘れて熱中してしまう

・記憶力が優れていることがある

・独特な想像力や発想をもっている

・痛みに関して鈍い、体温調節ができない、排泄機能に問題がある(汗をかかない、便秘)、睡眠障害

ADHD

ADHD(注意欠陥多動性障害)は不注意、多動性、衝動性の3つの特徴を持っています。

・言葉の遅れはない

・相手の気持ちを読むことはできるが、人の会話に割り込んだり、しゃべりすぎてしまうことがあり、人の話を聞けないということがよくある

・細かい注意ができず、よくミスをしたり、忘れ物をする

・集中力が続かないので、ひとつのことを継続してやることが苦手

・相手の目を見て話すことができ、人に関心を向けることができるが、注意がそれて相手の話に集中できないことがよくある

・課題や活動を計画を立てて行うことができず、先延ばしをしてしまう

・もじもじする(貧乏ゆすり、そわそわする)

・エネルギッシュな方が多く、集中すると2,3日寝食を忘れて仕事をすることがある

・斬新な発想、アイディアをもっている人が多く、空想にふけってしまうこともある

・気分の浮き沈みが激しい

・片づけが苦手

・時間管理、金銭管理ができない

・飽きっぽい

・いろいろなことに好奇心が旺盛

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アスペルガー症候群とADHDを併発するとどうなる?

アスペルガー症候群とADHDは、障害の程度により個人差がありますが、両方の障害を併発している方もいます。

発達障害に気づかないまま就職した場合は、更に仕事でのミス、忘れ物、対人関係などが困難になる可能性があります。

・電話しながらパソコン入力する同時作業が難しい

・いつまでも仕事が覚えられない

・人間関係のトラブルが多い

・あちこち興味が出すぎて全て中途半端になってしまう場合もある

・ひとつの仕事ならそれなりにこなせるが、複数の仕事は難しい

・ADHDの好奇心をアスペルガーの興味の幅の狭さが消してしまう場合がある

・アスペルガーの専門性を高める性質をADHDの飽きっぽさ、優柔不断さが消してしまう場合がある

・片付けられない

・計画を実行できない

・時間になってもやめられない

・関心のないことには意欲がない

・感情のコントロールができない

仕事でのトラブルが多くなると、仕事が続かなくなり、度重なる失敗により自信を失うことになり、二次障害を起こす場合もあります。

アスペルガー症候群とADHDの方が仕事で失敗しないためには

アスペルガー症候群とADHD、更に両方を併発している方も、できるだけ早い時期に障害に気づき、適性検査を受け、仕事を選んだほうがいいと思います。

対人関係が苦手で、一度に複数の仕事を任されるとパニックになってしまう発達障害の方が、高度な対人スキルと仕事を臨機応変にこなしていく職場で働いていくのは大変なストレスを抱えることになるでしょう。

対人関係がまったくない職場はありませんが、自分の得意分野を生かす仕事で、基本的にマイペースで進めていけるところが向いているのではないでしょうか。

仕事を支障のないように進めていくには、周囲の定型発達の方の理解とサポートも欠かせません。

障害者手帳を取得して障害者枠での雇用を選択する方法もあります。

アスペルガー症候群の方の中でも視覚的に考えるのが得意な方、数字に強い方、言語的能力が優れている方がいるので、仕事の適性も多様です。

アスペルガー症候群やADHDの方に向き、不向きといわれる職業があるので、こちらも参考にしてください。

アスペルガー症候群に適した仕事-学者、大学の教授、塾の講師、生物学教師、芸術家、起業家、翻訳、通訳、エンジニア、コンピューターのトラブル処理、プログラマー、動物の訓練士、獣医、自動車の整備士、ウェブデザイナー、会計士、、、

ADHDに適した仕事-ジャーナリスト、記者、芸能人、俳優、マスコミ関係、カメラマン、漫画家、作家、、、

アスペルガー症候群に適していない仕事-お店のレジ担当、注文の多い店のコック、ウェイトレス、旅行会社、顧客窓口、、

ADHDに適していない仕事-管理職、事務職、弁護士、教師、保育士、コールセンター、運転士、パイロット、看護師、、

アスペルガー症候群とADHDの方が仕事をはじめる前に準備すること

青年期、成人期の発達障害者の方の中には、学校という保護的環境下で障害を疑いながらも、発達障害を個性の範囲として捉えてしまう方が少なくありません。

しかし、仕事につくと同時に社会不適応を生じ、障害が顕在化する事例も多く見受けられます。

社会不適応の背景にアスペルガー症候群やADHDの疑いがあると気づいた時には、発達障害者支援センターや精神科医療機関に相談してみてください。

各都道府県に設置されている地域障害者職業センターでは、発達障害者に対する体系的支援プログラムを実施しています。

このプログラムでは、職業生活で必要とされる各種技能を講座や個別相談、作業支援を通じて体得し、事業所での体験実習等を経て、就職、職場復帰を目指します。

就労移行支援事業所でも発達障害者向けのプログラムを提供する所が増えています。

職業紹介の直接的な相談窓口はハローワークが中心になります。

ハローワークには障害者の専門窓口がありますが、軽度のアスペルガー症候群やADHDの方は、障害認定を受けずに一般就職を目指す方も多く見られます。

地域障害者職業サポートセンターや障害者就業・生活支援センターは、障害者手帳がなくても利用することができるので、こちらも利用されるといいと思います。

支援状況は地域によって違うので、管轄の発達障害支援センターに問い合わせてみてください。

まとめ

発達障害者支援法が制定されてから、軽度の発達障害に対する認知度も高くなり、発達障害の方の就労定着の支援をする機関の体制も整ってきています。

アスペルガー症候群やADHDは現在でも一般の方では認識が難しい部分もあります。

アスペルガー症候群とADHDを併発している方は、仕事上で様々な問題を抱えているかもしれません。

成人してから障害と向き合うことは辛い一面もあると思いますが、自分と正面から向き合うことで、新たな仕事をスタートすることもできます。

仕事のことで何か悩み事や相談がある場合には、勇気を出して支援機関の扉を叩いてみてください。

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